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合鍵
「合鍵〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
合鍵の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「深夜の市長」より 著者:海野十三
る。僕はポケットに手を入れると、小さい金物をとりだした。実はこれは僕の秘蔵の手製
合鍵である。こいつを鍵穴に入れてガチャガチャと三、四度やると、手応えがあって、扉....
「鍵から抜け出した女」より 著者:海野十三
いた鍵によって、小函がハルピン虎の手にあることを知り邸内に忍びこんで、トランクを
合鍵で開けて盗み出し、出ようとするところをハルピン虎に見つかったのだった。そして....
「殺人の涯」より 著者:海野十三
入口がパッと左右に開いた。予想のとおり警官の姿が現れた。とうとう入って来たのだ。
合鍵で開けたのに違いない。 警官は私の傍に近づくと、無言の儘、液体を覗きこんだ....
「蠅男」より 著者:海野十三
これもまたホテルで借りたどてら姿なんである。これでは身を守るものも、扉の鍵を外す
合鍵もなんにもない。頼むは二本の腕と、そして頭脳の力があるばかりだった。思えば何....
「白妖」より 著者:大阪圭吉
にニヤリと笑うと、「ではもう一つ、他でもないが、堀見家の人々は、皆んなこの別荘の
合鍵を持っているね?」 「はい」 「むろんお嬢さんも?」 「はア、多分……」 「....
「火星兵団」より 著者:海野十三
には、こんな思いがけない仕掛があったのだ。博士は、床に錠前をかけておいたのでは、
合鍵などをつかって人にあけられるのを恐れるあまり、こうした暗号のような仕掛をつく....
「怪塔王」より 著者:海野十三
かはいれないと思うよ」 「それじゃ困ったね。窓からは駄目だ」 「入口の扉をあける
合鍵でもあればいいんだが……」 「鍵?」 そのとき一彦は、ふと猿の頭のついた鍵....
「湯島の境内」より 著者:泉鏡花
、大きな目を開いて見ていてやる。大丈夫だ、早く行きなよ。 お蔦 あい。 ※互に心
合鍵に、 早瀬見送る。――お蔦|行く。―― ………………………… ※はれて逢われ....
「唄立山心中一曲」より 著者:泉鏡花
と口では言いつつ声が湿った。 「(つかん事を聞きますけれど、鋳掛屋さん、錠の
合鍵を頼まれて下さいますか。)……と姉さんがね。 私あこれを聞いて、ポンと両手....
「活人形」より 著者:泉鏡花
ためだと、急がわしく、馳せ行きて北の台と名づけたる高楼の、怪しげなる戸口に到り、
合鍵にて戸を開けば、雷のごとき音ありて、鉄張の戸は左右に開きぬ。室内に籠りたる生....
「青い風呂敷包」より 著者:大倉燁子
江川初子がカフェー・ドラゴンからアパートへ帰ったのはかれこれ朝の五時頃であった。 彼女はハンド・バッグから室の
合鍵を出し、扉を開けると、冷めたい朝風がサッと顔を撫でた、オヤと思って見ると往来....
「妖影」より 著者:大倉燁子
いる。というのでまず第一に迎えに来てくれた同僚が心配をしはじめた。事務長に頼んで
合鍵で開けてみると、室内は少しも取り乱されていないが、肝心の私の姿はどこにもない....
「情鬼」より 著者:大倉燁子
に来意を告げて納骨堂への案内を頼んだ。洋服を着た管理人は無言で立ち上って金庫から
合鍵を取り出し、先に立って案内してくれた。納骨堂は別棟になっていて、椎や樫の老樹....
「黒猫十三」より 著者:大倉燁子
に、丸ノ内アパートへ着いた。 事務所には本庄の顔を知っている小使はいなかった。
合鍵を貸せと云うと変な顔をして、 「辰馬さんはお部屋に在らっしゃるはずです。先刻....
「消えた霊媒女」より 著者:大倉燁子
居りました。一|間四方位の大きさのものです。その金庫は、当人と会社とが有っている
合鍵を同時に用いなければ開けることの出来ない、非常に厳重に出来たものです。私は麗....