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合間
「合間〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
合間の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「将軍」より 著者:芥川竜之介
我海軍砲は、幾たびか黄色い土煙《つちけむり》を揚げた。その土煙の舞い上《あが》る
合間《あいま》に、薄紫の光が迸《ほどばし》るのも、昼だけに、一層悲壮だった。しか....
「妖婆」より 著者:芥川竜之介
盤《そろばん》を弾く。帳合いを手伝う。中元の進物の差図《さしず》をする。――その
合間には、じれったそうな顔をして、帳場格子の上にある時計の針ばかり気にしていまし....
「十八時の音楽浴」より 著者:海野十三
た。夫人が蜂の子をつまみあげて口にもってゆくと、博士もこれにならった。そしてその
合間々々に、会話がとりかわされた。 「博士。貴下の設計になる音楽浴は、すばらしき....
「麻雀殺人事件」より 著者:海野十三
めた。その席は、例のお仲間の卓子を正面に見るようなところだったので、彼は牌を握る
合間合間に顔をあげて、星尾助教授の手の内を後からみたり、川丘みどりの真白な襟足の....
「空襲葬送曲」より 著者:海野十三
降って来た。 照空隊の光芒は、異分子の侵入した帝都の空を嘗めまわした。 その
合間、
合間に、高射砲の音が、猛獣のように、恐ろしい呻り声をあげた。 それは、人....
「あやつり裁判」より 著者:大阪圭吉
から、女将自身にとっても、うそ勝手な証言をするだけではなく、ひょっとすると、その
合間合間のいろんな事件にも手下でも使って、面白半分四方八方メチャクチャの証言でも....
「海底都市」より 著者:海野十三
うか、たしかに或るリズムに乗って煙がふきだしてくるのであった。 もちろん、その
合間合間には、博士の髭《ひげ》だらけの中から、別にもうもうたる煙がふき出てくる。....
「霊魂第十号の秘密」より 著者:海野十三
をお願いして、即座にそれが諸君の前に行われるかどうか疑問である。聖者のおつとめの
合間をつかむことができたら、諸君は運よく実験を見ることができるわけだ。その点よく....
「超人間X号」より 著者:海野十三
た。破壊音のするたびに、何物かの破片《はへん》が、博士のところへとんできた。その
合間に、砂のようなものが、滝のように降ってきた。博士ははげしい苦痛に、やっとたえ....
「薄紅梅」より 著者:泉鏡花
―遠くの橋を牛車でも通るように、かたんかたんと、三崎座の昼芝居の、つけを打つのが
合間に聞え、囃の音がシャラシャラと路地裏の大溝へ響く。…… 裏長屋のかみさんが....
「巴里祭」より 著者:岡本かの子
気がついて、その調子に合せようとすると、案外|狡く調子を静め、それからステップの
合間/\に老成せたさゝやきを新吉の耳に聞かせ始めた。 ――あんた。あたしと今日も....
「霊界通信 小桜姫物語」より 著者:浅野和三郎
れました。主なる仕事は矢張り御神前に静座して精神統一をやるのでございますが、ただ
合間合間に私はよく室外へ出て、四辺の景色を眺めたり、鳥の声に耳をすませたりするよ....
「私の活動写真傍観史」より 著者:伊丹万作
つた。 ターザンやキックインをここで見たことを憶えている。当時この館では写真の
合間にオーケストラが歌劇の抜萃曲などを必ず一曲演奏することになつていたので、その....
「紅毛傾城」より 著者:小栗虫太郎
れて、フローラは頭をもたげ、部屋の濃い闇の中をじっとのぞきはじめた。それは、嵐の
合間を縫って、どこからともなく響いてくる、漠然とした物音があったからだ。 そう....
「三人の百姓」より 著者:秋田雨雀
右衛門という三人の百姓がありました。三人の百姓は少しばかりの田を耕しながら、その
合間に炭を焼いて三里ばかり離れた城下に売りに行くのを仕事にしておりました。 三....