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「吉い〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

吉いの前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
闇夜の梅」より 著者:三遊亭円朝
《まったく》の事だ、証拠があるぜ」 鳶「証《しょう》、な何が証拠だ」 番「定吉い、ちょっと此処《こゝ》へ来い、えゝめろ/\泣くな」 定「何です番頭《ばんつ....
蓮香」より 著者:田中貢太郎
てしまった。母親は桑を扶け起して侮らなかった。 母親は自分の兄弟に媒を頼んで、吉い日を選んで桑を入婿にしようとした。桑は家へ帰って蓮香に知らして燕児と結婚する....
後の業平文治」より 著者:三遊亭円朝
附いていりゃアどんな風でも大丈夫でがす、陸を行くよりも沖の方が宜いくらいで、やい吉い確かりしろ」 吉「よし、やッ、どっこいさア」 だん/\漕いでまいりますと....
染吉の朱盆」より 著者:国枝史郎
。 「おかしいなあ、何んてえことだ」 「こんなことめったにないんだがねえ」 お吉いよいよ心配そうである。 「そうだ実際お上のご用で、遠ッ走りをする時の外は、決....
塩原多助一代記」より 著者:三遊亭円朝
うか知んねえが、十二月の十五日と定めました」 善「それは何う云う訳で」 多「日は吉いか悪いか知らねえが、私が国を出たのが八月十五日で、店を出したのも十五日だから....
狂歌師赤猪口兵衛」より 著者:夢野久作
出さっしゃったなあ」 「アンタに賞められると話す張合いがある。……ところがなあ。吉い事には魔が翳すちゅうてなあ。アンタも知っておんなさるか知らんが、この縁談に一....
夜光虫」より 著者:織田作之助
るのが、おかしかった。 「本物……?」 「へえ、わては大阪一の掏摸で、五寸釘の亀吉いいまんねン」 小沢は危く噴き出しそうになった。それほど自称五寸釘の亀吉の顔....
釘抜藤吉捕物覚書」より 著者:林不忘
かったらしい。とはいえ、そこにある八百駒と字の入った小田原提灯が、今となっては藤吉いささか気にならないでもないが――まず、なんと言っても踏外しのないところが、第....
勘平の死」より 著者:岡本綺堂
ってゆく。半七は縁に出で、池の鯉に麩を出してやりながらじっと考えている。奥より亀吉いず。) 亀吉 親分。飛んでもねえ気ちげえに取っ捉まって、ひどい目に逢いなすっ....
チベット旅行記」より 著者:河口慧海
も、多くの場合は三日とか四日とか経ってからです。 なぜならば葬式を出すにも日の吉い凶いがあって、其日をよく見定めてから、どういう方法の葬式にしようか、この屍体....
五重塔」より 著者:幸田露伴
ろ惚気は恐ろしい、などと調戯い居るところへ帰って来たりし源太、おおちょうどよい清吉いたか、お吉飲もうぞ、支度させい、清吉今夜は酔い潰れろ、胴魔声の松づくしでも聞....
古事記」より 著者:太安万侶
て、朝日の照り輝《かがや》く國、夕日の輝《かがや》く國である。此處こそはたいへん吉い處《ところ》である」と仰せられて、地の下《した》の石根《いわね》に宮柱を壯大....
雲霧閻魔帳」より 著者:吉川英治
なるべく、縁起の吉い日にしようぜ。御幣をかつぐ訳じゃないが、物は縁起ということもあるし、お互い様....
黒部川奥の山旅」より 著者:木暮理太郎
、血だらけになっているので、誰であるか分らなかったとのことである。何にしても余り吉い夢ではない、今日は少しマズイなと思う。然し何がマズイのかは私にも薩張り見当は....
大岡越前」より 著者:吉川英治
う」 「だって、正月からいい負けたら、縁起がわるい」 「どん底のおら達に、縁起が吉いも凶いもあるもんか。これより下はありやしない」 「いや、病気と、死ぬことだけ....