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吉事
「吉事〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
吉事の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「業平文治漂流奇談」より 著者:三遊亭円朝
藤「どうして、これは」 中「存外御無沙汰|今日《こんにち》は思いも掛けない
吉事《きちじ》で、早く知らせようと思って、重野《しげの》の叔父《おじ》も殊《こと....
「夜明け前」より 著者:島崎藤村
多からうなれども、又、害となることも少なかるまいと思はれるでござる。是こそは彼の
吉事に是の凶事のいつぐべき世の中の道なるをもつて、さやうには推し量り知られること....
「光のない朝」より 著者:宮本百合子
ない処にある者に害を加えることはしなかろう。 津田と継母とが会った揚句、どんな
吉事を望めよう。もう、自分のものと定ったと想った運命は、矢張り未定な、蜃気楼《し....
「婦人指導者への抗議」より 著者:与謝野晶子
てまで貯金の殖えることを楽みにして、唯だ口先ばかりで愛とか趣味とかを説き、他人の
吉事に祝の品も贈らず、時々の音信に添えて珍しい物の贈答もせねば、他人の旅行に送迎....
「万葉秀歌」より 著者:斎藤茂吉
ない。 ○ あらたしき年の始めの初春の今日降る雪のいや重け
吉事 〔巻二十・四五一六〕 大伴家持 天平宝字三年春正月一日、因幡国庁に於て、....
「水の女」より 著者:折口信夫
至り留り、此処と申しき。その時、其津の水沼於而、御身|沐浴ぎ坐しき。故、国造の神
吉事奏して朝廷に参向ふ時、其水沼|出而用ゐ初むるなり。 出雲風土記考証の著者後....
「丹下左膳」より 著者:林不忘
ゃアまるで、都市対抗の野球戦みたいだ。
それというのが。
この司馬道場では。
吉事につけ、凶事につけ、何かことがありますと、銭を紙にひねって、門前に集まった人....
「私の小売商道」より 著者:相馬愛蔵
間に合わないほど売行きのよくなったものがある。あるいは親睦会、運動会、その他凶事
吉事に用いられる菓子も初めは嵩があるものという御注文であったのが、今日は数がすく....
「夢は呼び交す」より 著者:蒲原有明
あたりをさまよっていて、屋形に凶事のある前には気味のわるい笑い声がしきりに聞え、
吉事にはさめざめと哭くけはいがする。怨念というものを信じていた時代のことである。....
「馬妖記」より 著者:岡本綺堂
の上書きには「妖馬の毛」と記されてある。それに付帯する伝説として、神原家に凶事か
吉事のある場合にはどこかで馬のいななく声が三度きこえるというのであるが、当代の神....
「妖怪学」より 著者:井上円了
とするがゆえに、性剛気にして我慢づよく、一己の志を立て通すなり。生家を離れざれば
吉事なし。この人、多く衣食に乏しからず。 六白に生まるる人は、愛敬うすく、親戚、....
「迷信解」より 著者:井上円了
幸福を得たいとの望みを起こすのが、すでに横着の考えより出ておる。けだし、人生には
吉事もあれば凶事もありて、いかなる王公貴人といえども、生涯不幸なく、幸福のみをう....
「三国志」より 著者:吉川英治
息づいていた。 ゆうべ。 劉備は、城内の市から帰ってくると、まっ先に、二つの
吉事を告げた。 一人の良き友に出会った事と、かねて手放した家宝の剣が、計らず再....
「木綿以前の事」より 著者:柳田国男
方々にある。東日本では主として仏事の小宴が御茶だが、九州では誕生・婚姻のごとき、
吉事にも人をこの御茶に招いている。茶樹が外国の輸入だという説は誤りだが、少なくと....
「年中行事覚書」より 著者:柳田国男
花というのは何々。またそれをいつ採りに行くか。盆市に関する慣例を知りたし。 六四
吉事盆 という語はどう解せられているか。 六五 ほかい行事 盆中先祖の墓所におい....