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吉例
「吉例〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
吉例の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「右門捕物帖」より 著者:佐々木味津三
の雪室深くへ夏までたくわえ、土用さなかの黄道吉日を選んで柳営に献上するのが毎年の
吉例でした。召しあがるのはせいぜいふた口か三口のことであろうが、おあがりになるお....
「右門捕物帖」より 著者:佐々木味津三
か突発したにちげえござんせんぜ」 しかし、案に相違して、そのお差し紙は、あすの
吉例上覧お能に、警固のため出頭しろとのご命令書でしたから、ようやく納まりかかった....
「右門捕物帖」より 著者:佐々木味津三
いくしまや》といった日本橋小田原町の呉服屋七郎兵衛の一家です。というのは、毎年の
吉例どおりにこの十五日から始めた年末歳暮の大売り出しが、いつになくすばらしい大当....
「半七捕物帳」より 著者:岡本綺堂
に上洛、六月に帰府、十二月には再び上洛の噂がある。猿若町の三芝居も遠慮の意味で、
吉例の顔見世狂言を出さない。十一月十五日、きょうは七五三の祝い日だと云うのに、江....
「仇討三態」より 著者:菊池寛
正月五日の夜のことである。 江戸牛込二十騎町の旗本鳥居孫太夫の家では、お正月の
吉例として、奉公人一統にも、祝酒が下された。 ことに、旧臘十二月に、主人の孫太....
「生まれいずる悩み」より 著者:有島武郎
ちは、目にもとまらない早わざで数を数えながら、魚を畚の中にたたき込む。漁夫たちは
吉例のように会社の数取り人に対して何かと故障を言いたててわめく。一日ひっそりかん....
「右門捕物帖」より 著者:佐々木味津三
の十二|歳十二春、なんのまちがいもなく飾りつづけてきたところ、そうするのが毎年の
吉例になっていたので、けさほど古島家から親子を招き、娘ともども白酒祝いをやったの....
「菊模様皿山奇談」より 著者:三遊亭円朝
から呼ばんければなりません、九の字の付く客を二九十八人|招待を致し、重陽を祝する
吉例で、作左衞門は彼の野菊白菊の皿を自慢で出して観せます。美作守の御勘定奉行|九....
「白髪鬼」より 著者:岡本綺堂
んにお土産ですよ。」と、山岸はまた笑っていました。「去年も買って行ったから今年も
吉例でね。」 「高いでしょう。」と、そんな物の相場を知らない私は訊きました。 「....
「多神教」より 著者:泉鏡花
まに風雨順調、五穀|成就、百難|皆除の御神符となります段を、氏子中申伝え、これが
吉例にござりまして、従って、海つもの山つものの献上を、は、はッ、御覧の如く清らか....
「私の洋画経歴」より 著者:小野佐世男
わすれがたい想い出である。 総てこれらは二巻もの程度の短篇もので、お正月には、
吉例としてニコニコ大会というこれらの喜劇プロが組まれ、その楽しみというものはまっ....
「ストリップ修学旅行」より 著者:小野佐世男
ましてありがとうございます。本日はこのようなささやかなおもてなしでございますが、
吉例によりまして皆さんと大いに愉快な舞台をはなれて楽しい一夜をすごしたいと思いま....
「明治劇談 ランプの下にて」より 著者:岡本綺堂
候ひきそれより代々相伝して家の芸となづけ既に百年前までは毎年顔見世にこれを演じて
吉例といたし候ひぬ其疎豪にして諧謔なるを以て昔時江戸男児の気風を知るべきか秀いま....
「淡島椿岳」より 著者:内田魯庵
大抵な家では自宅へ職人を呼んで餅を搗かしたもんで、就中、下町の町家では暮の餅搗を
吉例としたから淡島屋の団扇はなければならぬものとなって、毎年の年の市には景物|目....
「機密の魅惑」より 著者:大倉燁子
祭礼時でしてね、それに本祭りだったものですから大変な賑かさだったんでございます。
吉例によって第一番に御神輿様が総領事館に参ったんでございますよ』 『敬意を表しに....