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「吉報〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

吉報の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
妖婆」より 著者:芥川竜之介
お敏さんが承知したとなりゃ、まあ、万々計画通り成功するだろうと思うから、安心して吉報を待ってい給え。」と、またさっきの話を続け出しましたが、新蔵はやはり泰さんの....
星座」より 著者:有島武郎
のがあったはずだ。清逸はそれには及ばないと幾度となくとめてみたけれども、かならず吉報《きっぽう》を持って帰るからといいながら一人で勇んで出かけていったのだ。そし....
青木の出京」より 著者:菊池寛
木を救い得たことを、どれほど欣《よろこ》んだか知れなかった。雄吉は、その翌日その吉報をもたらして、いそいそとして登校した。その途中でも、彼は、青木がその知らせに....
夫婦善哉」より 著者:織田作之助
屋へ駆け込んで、柳吉と自分と二人分の紋附を大急ぎで拵《こしら》えるように頼んだ。吉報《きっぽう》を待っていたが、なかなか来なかった。柳吉は顔も見せなかった。二日....
三狂人」より 著者:大阪圭吉
るだろうか?……そうだ、こいつァ一寸専門家でなくては判らない。 正午になっても吉報がないと、主任は決心して立上った。そして本部を市内の警察署に移し、留守を署長....
応仁の乱」より 著者:菊池寛
に陣するに反し、西軍は南東の二方面を扼して居る訳だ。 恰も西軍にとって、一つの吉報が齎された。 即ち、周防の大内政弘、及び河野通春の援軍が到着したことであっ....
支倉事件」より 著者:甲賀三郎
い気持になったが、出来るだけ気を変えて、滅入る心を今日の成功に励ましながら、この吉報を署長以下に報告すべく神楽坂署へ急いだ。 石子刑事に代って支倉追跡の任に当....
月世界探険記」より 著者:海野十三
り十分に貯えられていた。 「おお、神様、お蔭さまで地球へ帰れます」 一行はこの吉報をきくと、躍りあがって喜んだ。だが何うしてこの宇宙艇が、月の世界に落ちて来た....
若草物語」より 著者:オルコットルイーザ・メイ
トは宿舎をととのえ、ライオン少佐(犬の名)は夜中歩哨の任につく。ワシントンよりの吉報に、二十四発の祝砲をはなち、司令部に大観兵式をおこのう。司令長官の熱誠あふる....
ニューフェイス」より 著者:坂口安吾
けあってきます、ちょッと待ってゝ下さい、とトンカツ屋へかけつけて、 「今日は凄い吉報をもってきたぜ。うちへくるお客の一人に上品でチャーミングなお嬢さんがいるんだ....
貞操問答」より 著者:菊池寛
いがけないことなので、訊き返すと、 「若い女の方でございます。」という。あまりの吉報なので、かえって信じられず、 「おかしいな。軽井沢に行っている南條先生かい?....
方子と末起」より 著者:小栗虫太郎
やさしい、眼は閉じられ開かれるのは、迷いし、その胸と唇。 折り返し、お姉さまは吉報を待っていますよ。 愛もて 方子より (末起からの返事) お姉さま、ずいぶ....
明日は天気になれ」より 著者:坂口安吾
仔犬をオレが買ってもいいよ」 「そうですか。じゃアひとつ今晩徹夜でやりますから、吉報待ってて下さい」 彼は金モウケの当てがついたから大そう張りきって出かけて行....
罠に掛った人」より 著者:甲賀三郎
るだろうか。それとも彼女は未だ町をうろつき廻っているのだろうか。 早く、早く、吉報を知らしてやらなくてはならない。 友木は胸をわくわくさせながら家の方に駆け....
恐怖の幻兵団員」より 著者:大倉燁子
ました。 ところが、突然、それこそ一本の便りもなかった一雄が高砂丸で帰るという吉報が入ったのです。嬉しさで気が狂うということがあったら、あの時の私の場合だった....