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「同一体〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

同一体の前後の文節・文章を表示しています。該当する7件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
虞美人草」より 著者:夏目漱石
、長過ぎるほどの松が、わが物顔に一本控えている。この松とこの御母さんは、何となく同一体のように思われる。 「藤尾が始終《しじゅう》御厄介《ごやっかい》になりまし....
吾輩は猫である」より 著者:夏目漱石
名づけるのは独仙君の方で云う、見性成仏《けんしょうじょうぶつ》とか、自己は天地と同一体だとか云う悟道の類《たぐい》ではない。……」 「おや大分《だいぶ》むずかし....
善の研究」より 著者:西田幾多郎
ずる意識が同一の統一を有するが故に同一の精神と見られるが如くに、我々の精神は神と同一体でなければならぬ。かくして我は神において生くというのも単に比喩ではなくして....
創作家の態度」より 著者:夏目漱石
主観的態度で取り扱っていると色はついに色で、音はどこまでも音で、この色とこの音は同一体の非我が兼ね有していると云う事実には比較的|無頓着《むとんじゃく》でいられ....
S夫人への手紙」より 著者:岸田国士
精神機能は今や分裂の危機にのぞみ、あなた方の表現をかりれば、「頭」と「心臓」とが同一体内で別々の血液を通わせているという状態なのです。 このことを、一度、よく....
学問のすすめ」より 著者:福沢諭吉
物次第にておのずからその法の加減もなかるべからず。元来、人民と政府との間柄はもと同一体にてその職分を区別し、政府は人民の名代となりて法を施し、人民は必ずこの法を....
明治哲学界の回顧」より 著者:井上哲次郎
ある。その動的の方面を現象とし、静的の方面を実在とするので、動静不二、両者は全然同一体の両方面に過ぎないのであるが、思想家によっては単に動のみを力説する人がある....