同伴[語句情報] » 同伴

「同伴〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

同伴の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
カルメン」より 著者:芥川竜之介
坐り、孔雀《くじゃく》の羽根の扇を使いながら、悠々と舞台を眺め出した。のみならず同伴の外国人の男女《なんにょ》と(その中には必ず彼女の檀那《だんな》の亜米利加人....
河童」より 著者:芥川竜之介
とともに九月十七日午前十時三十分、我らのもっとも信頼するメディアム、ホップ夫人を同伴し、該《がい》ステュディオの一室に参集せり。ホップ夫人は該ステュディオにはい....
或る女」より 著者:有島武郎
冒険を楽しみ合うようになった。そういう時に倉地の家に出入りする外国人や正井などが同伴する事もあった。外国人はおもに米国の人だったが、葉子は倉地がそういう人たちを....
国貞えがく」より 著者:泉鏡花
《ききなお》すようにしたが、忽《たちま》ち唇の薄笑《うすわらい》。 「ははあ、御同伴《おつれ》の奥さんがお待兼《まちか》ねで。」 「串戯じゃない。」 と今度は....
夜行巡査」より 著者:泉鏡花
や堀端《ほりばた》に曲がらんとするとき、一個の年紀《とし》少《わか》き美人はその同伴《つれ》なる老人の蹣跚《まんさん》たる酔歩に向かいて注意せり。渠《かれ》は編....
婦系図」より 著者:泉鏡花
て、証拠が無いから逆捻じを遣るでございます、と小商人風の一分別ありそうなのがその同伴らしい前垂掛に云うと、こちらでは法然天窓の隠居様が、七度捜して人を疑えじゃ、....
古狢」より 著者:泉鏡花
げ、段々に糶るのは、底力は入るが、見ていて陰気だね。」 と黒い外套を着た男が、同伴の、意気で優容の円髷に、低声で云った。 「そう。でも大鯛をせるのには、どこで....
歌行灯」より 著者:泉鏡花
は年上で、ちとそりが合わぬ。だがね、家元の弥次郎兵衛どの事も、伊勢路では、これ、同伴の喜多八にはぐれて、一人旅のとぼとぼと、棚からぶら下った宿屋を尋ねあぐんで、....
陽炎座」より 著者:泉鏡花
風采。一ツ、容子は似つかわしく外国語で行こう、ヤングゼントルマンというのが、その同伴の、――すらりとして派手に鮮麗な中に、扱帯の結んだ端、羽織の裏、褄はずれ、目....
南地心中」より 著者:泉鏡花
って、大阪の地へ初見参という意味である。 その男が、天満橋を北へ渡越した処で、同伴のものに聞いた。 「今のは?」 「大阪城でございますさ。」 と片頬笑みでわ....
開扉一妖帖」より 著者:泉鏡花
を開き、座を立って退口を譲って通した。――「さ、出よう、遅い遅い。」悪くすると、同伴に催促されるまで酔潰れかねないのが、うろ抜けになって出たのである。どうかして....
薄紅梅」より 著者:泉鏡花
、女中が来ると、祝儀が危い……。一目散に茶屋まで仲之町を切って駆けこんだろう。お同伴は、と申すと、外套なし。」 「そいつは打殺したのを知ってる癖に。」 「萌した....
ファラデーの伝」より 著者:愛知敬一
洲大陸を旅行するという事件で、デビーはナポレオン皇帝から特別の旅券をもらい、夫人同伴で旅行する。そしてファラデーを書記として伴うことになった。 一八一三年九月....
白花の朝顔」より 著者:泉鏡花
ないじゃないかね、といいたくなるよ。ふんとうに。……新橋柳橋、それとも赤坂……ご同伴は。」 「…………」 「ちょっと見掛けませんね、あのくらいなのは。商売がらお....
ピストルの使い方」より 著者:泉鏡花
見当が、我が住む町内に外れても、土地の人には随所に親類も知己も多い。多津吉の同伴はこの岨路を、みはらしの広場下りに駆出した。 口早に、あらかじめ契った晩飯....