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「同化〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

同化の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
松江印象記」より 著者:芥川竜之介
に、はるばる南蛮から輸入された西洋築城術の産物であるが、自分たちの祖先の驚くべき同化力は、ほとんど何人《なんぴと》もこれに対してエキゾティックな興味を感じえない....
片信」より 著者:有島武郎
考えるような境遇にあって今日まで過ごしてきたので不幸にもプロレタリアの生活思想に同化することにほとんど絶望的な困難を感ずる。生活や思想にはある程度まで近づくこと....
惜みなく愛は奪う」より 著者:有島武郎
だ。 アミイバが触指を出して身外の食餌を抱えこみ、やがてそれを自己の蛋白素中に同化し終るように、私の個性は絶えず外界を愛で同化することによってのみ生長し完成し....
演技指導論草案」より 著者:伊丹万作
線の指導くらい重要でかつ効果的なことはあまりない。その証拠に、俳優が役の気持ちに同化した場合には別に注文しなくても視線の行き場所や、その移行する過程が、ぴたりぴ....
隣の嫁」より 著者:伊藤左千夫
の統一に参合している。省作はわれ自らもまた自然中の一物に加わり、その大いなる力に同化せられ、その力の一端がわが肉体にもわが精神にも通いきて、新たなる生命にいきか....
茶の本」より 著者:岡倉覚三
のである。また過去の創作物を無視せよというのではなくて、それをわれらの自覚の中に同化せよというのである。伝統や型式に屈従することは、建築に個性の表われるのを妨げ....
河明り」より 著者:岡本かの子
は座中の奉仕を決して、義務と感ずるような気色は少しも見せず、室内の空気に積極的に同化していた。 中老の詩人社長は、欄干の籐椅子で、まだビールのコップを離さず、....
中国怪奇小説集」より 著者:岡本綺堂
まない者はいつまでも帰ることを許されないので、十年の後には形も心も自然にかれらと同化して、ふたたび里へ帰ろうとはしない。 もし子を生んだ者は、母に子を抱かせて....
征服の事実」より 著者:大杉栄
よって、まったく異なった二種族が密接な接蝕をすることとなる。しかし彼等はとうてい同化することができない。いわばその社会は両極に分れるのである。征服者は常に被征服....
転機」より 著者:伊藤野枝
じを持っていた日にゃ面倒だよ。大部分の人間は、異った生活をすれば、直ぐその生活に同化してしまうことができるんで、世の中はまだ無事なんだよ。」 「そういえばそうね....
神鷺之巻」より 著者:泉鏡花
息を引いて驚倒せしめた。旦那の智恵によると、鳥に近づくには、季節によって、樹木と同化するのと、また鳥とほぼ服装の彩を同じゅうするのが妙術だという。 それだから....
映画と民族性」より 著者:伊丹万作
世界の隅々において現実化の方向をたどりつつある課題である。 近くは、我々に最も同化しやすいといわれる朝鮮の人々さえ我々の提供する映画だけではもの足らず、彼ら自....
新しき世界の為めの新しき芸術」より 著者:大杉栄
の貧困のどん底に蠢いているものである。紳士閥の政策は、此の後者を絶滅させ、前者を同化させる事にある。そして吾々自身の政策は、即ち吾々の芸術的であると共に社会的な....
宝永噴火」より 著者:岡本かの子
めに浚って行ったあとは、超自然のような勢力が天地を縦横無尽に駆け廻る、その勢力に同化してしまって洋々蕩々たる気持になってしまうのだ。ただ吐きに吐く感じ一つになっ....
浅沼稲次郎の三つの代表的演説」より 著者:浅沼稲次郎
うぜん勤労大衆の代表者が参加し、計画的経済のもと、農業、中小企業の経営の向上、共同化、近代化を大にして経済政策の確立が必要であります。政府の発表でも、今年度の自....