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同士討ち
「同士討ち〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
同士討ちの前後の文節・文章を表示しています。該当する13件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「十二支考」より 著者:南方熊楠
昇り上から石を落すと鬼ども起きて互いに相棒の奴の悪戯《いたずら》と早合点し相罵り
同士討ちして死におわる、縫工還って臣一人で二鬼を誅したと奏し国王これを重賞した、....
「半七捕物帳」より 著者:岡本綺堂
も同類の弱味があるので、勝蔵は多寡をくくって取り合わなかった。三人のあいだに遂に
同士討ちの格闘が起った。かれらは自分たちのうしろに黒い影の付きまとっているのを知....
「十二支考」より 著者:南方熊楠
は瞋恚《しんい》熾盛《しじょう》の者といえるごとくいずれの国でも竜猛烈にして常に
同士討ちまた他の剛勢なものと闘うとしたので、既に喧嘩《けんか》通しなれば人に加勢....
「八ヶ嶽の魔神」より 著者:国枝史郎
方隠れ、一人の体を八方に分かち、十方に隠れて出没し! 敵をして奔命に疲労れしめ、
同士討ちをさせるがためであった。 はたして信徒達は騒ぎ立った。風に木の葉が翻る....
「丹下左膳」より 著者:林不忘
――」
と刀をおろした時、周囲をまごまごしていた土生仙之助が仲にはいった。
「
同士討ちの機ではござるまい。まま御両所、ここは仙之助に免じておひきください」
....
「丹下左膳」より 著者:林不忘
、四方のやみを裂いて数本の刃線が、一気に源三郎をおそった。呶《ど》号する峰丹波。
同士討ちを注意する、あわただしい等々力十内の声……入りみだれる跫音と、胆にしみる....
「蛍」より 著者:織田作之助
けてきたのは同じ薩摩|訛りの八人で、鎮撫に来たらしかったが、きかず、押し問答の末
同士討ちで七人の士がその場で死ぬという騒ぎがあった。騒ぎがはじまったとたん、登勢....
「小坂部姫」より 著者:岡本綺堂
、自分の手柄にならないばかりか、さらに主人のお叱りを受けるかも知れない。この上は
同士討ちでもなんでも構わない。この暗まぎれに師冬の家来どもを追い払って、主人の命....
「三国志」より 著者:吉川英治
ったが、戦況はわからない。そのうちにどうしたのか、寄手の陣形は乱脈に陥り、流言、
同士討ち、退却、督戦、また混乱、まったく収まりがつかなくなってしまった。 「裏切....
「三国志」より 著者:吉川英治
如として伏兵が起った。暗さは暗し、敵の行動も人数もわからずで、鋤鍬部隊の五千は、
同士討ちを起すやら、方角をちがえて後戻りしてくるやら、大混乱の中に、この夜の大将....
「私本太平記」より 著者:吉川英治
い。座主の責任を問え。執行をとらえて質せ」 などという不穏も見え、わるくすれば
同士討ちも起りかねない険悪さだった。 そしてその夕も、鴉はギャアギャア嘲ってい....
「私本太平記」より 著者:吉川英治
言った。 「……なに、追い討ちかけて、引き止めようと申すのか。待て待て、それでは
同士討ちの喧嘩になろう。捨てておけ。人間はこんなにいる。腰抜けどもが去れば、ここ....
「私本太平記」より 著者:吉川英治
おこり、また事実、たちどころに、 「いまからは宮方へ」 と、裏切りに出るなどの
同士討ちもおこなわれたのではあるまいか。 戦局に敏感なのは、上よりもむしろ下部....