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同宿
「同宿〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
同宿の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「或る女」より 著者:有島武郎
はオリエンタル・ホテルの立派な一室にたった一人でいたが、そのホテルには田川夫妻も
同宿なので、日本人の出入りがうるさいといって困っていた。木村の訪問したというのを....
「海野十三敗戦日記」より 著者:海野十三
のB29、三百機来襲には、蒲団などを入れて、ふうふういった。これには目下不在中の
同宿者たる中川君のものを担ぎ入れるのに、相当骨を折ったからである。敵機が去ったの....
「鶴は病みき」より 著者:岡本かの子
達一家は、麻川荘之介氏の自殺する五年前のひと夏、鎌倉雪の下のホテルH屋に麻川氏と
同宿して避暑して居た。 大正十二年七月中旬の或日、好晴の炎天下に鎌倉雪の下、長....
「中国怪奇小説集」より 著者:岡本綺堂
はまた起きた。僕を呼んで燈火をつけさせ、髪をくしけずり、衣服をととのえて、改めて
同宿の孟に挨拶した。 「昨夜は酔っていたので、あなたのことをちっとも知らず、甚だ....
「綺堂むかし語り」より 著者:岡本綺堂
て寒暖計をみると八十度。きょうの暑さも思いやられたが、ぐずぐずしてはいられない。
同宿のI君をよび起して、早々に顔を洗って、紅茶とパンをのみ込んで、ブルヴァー・ド....
「青蛙堂鬼談」より 著者:岡本綺堂
ら出発していたには相違なかったが、そのほかに幾分かの好奇心も忍んでいたので、彼は
同宿者の行動に対してひそかに注意の眼をそそいでいたが、別に変ったこともないようで....
「中国怪奇小説集」より 著者:岡本綺堂
の水鬼の姿を見たのは今が初めてであるので、張も今更のように怖ろしくなって、それを
同宿の人びとに物語ると、そのなかに米あきんどがあって、自分もかつて水鬼の難に出逢....
「ランス紀行」より 著者:岡本綺堂
六月七日、午前六時頃にベッドを這い降りて寒暖計をみると八十度。きょうの暑さも思いやられたが、ぐずぐずしてはいられない。
同宿のI君をよび起して、早々に顔を洗って、紅茶とパンとをのみ込んで、ブルヴァー・....
「白髪鬼」より 著者:岡本綺堂
論、英語のほかにドイツ、フランスの語学にも精通していましたから、わたしはいい人と
同宿したのを喜んで、その部屋へ押しかけて行っていろいろのことを訊くと、彼もまた根....
「鰻に呪われた男」より 著者:岡本綺堂
ふたたび松島さんのところへ尋ねてゆきますと、松島さんの部屋には同じ少尉の負傷者が
同宿していました。きのうは外出でもしていたのか、その一人のすがたは見えなかったの....
「女侠伝」より 著者:岡本綺堂
処かをさまよい歩いて来る。今から考えれば、その道連れがかの美人であったらしいと、
同宿の一座の者から申立てた。そうなると、かの船頭ばかりでなく、李がかの美人と歩い....
「五色蟹」より 著者:岡本綺堂
しおかしい。そこで、あなたのお考えはどうでしょうか。あの児島亀江という女学生は、
同宿の他の三人と折合いの悪かったような形跡は見えなかったでしょうか。それとも何か....
「山吹」より 著者:泉鏡花
の苦しみが堪えられませぬで、不断常住、その事ばかり望んではおりますだが、木賃宿の
同宿や、堂宮の縁下に共臥りをします、婆々媽々ならいつでも打ちも蹴りもしてくれまし....
「南半球五万哩」より 著者:井上円了
マ教本山を一見す。 十日、晴れ。領事館、郵船会社および正金銀行を訪問す。当夕、
同宿大場忠氏と歩を散じて、水谷氏の寓所に至る。ときに月まさにまどかなるも、その位....
「私の履歴書」より 著者:浅沼稲次郎
六名の兵隊によってゆり起された。そして銃剣で、抵抗すれば撃つとおどかされながら、
同宿の者数名とともに戸山ヶ原騎兵連隊の営倉にぶちこまれた。真暗で妙なにおいだけが....