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同憂
「同憂〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
同憂の前後の文節・文章を表示しています。該当する12件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「仇討禁止令」より 著者:菊池寛
一宮へ、一手は丸亀街道の国分へ向けて、明朝辰の刻に出発しようとしているのである。
同憂の士は、期せずして小泉の家に集った。山田甚之助、久保三之丞、吉川隼人、幸田八....
「平塚・山川・山田三女史に答う」より 著者:与謝野晶子
捨てて社会的疾患たるに甘んぜんとする卑屈なる精神である」と論じました。私は自分と
同憂の人のあるのを嬉しく思います。カントが「商人あるいは手工業者の雇人、僕婢、日....
「明治開化 安吾捕物」より 著者:坂口安吾
虎之介が、花廼屋の言葉も耳につかぬていに沈々と思い余った様子に見えるのは、甚しく
同憂の至りであることを表している。にわかに煩悶の堰が切れたらしく、 「ウム。ひょ....
「東京文壇に与う」より 著者:織田作之助
したことは、魂の故郷を失った文学に変な意義を見つけて、これこそ当代の文学なりと、
同憂の士が集ってわいわい騒ぐことだけはまず避けたのである。 なるほど、私たちの....
「徳育如何」より 著者:福沢諭吉
じて軽躁なりというにすぎず。論者の言、はなはだ是《ぜ》なり。我が輩とてももとより
同憂なりといえども、少年輩がかくまでにも不遜軽躁に変じたるは、たんに学校教育の欠....
「天狗外伝 斬られの仙太」より 著者:三好十郎
人の顔に赤く映るくらいになる) 仙太 おお! ありゃ真壁の町だ! 加多 われらと
同憂の士が、玉造の百姓と共に打って出て、永らく我等に耳を貸そうとしない横道の物持....
「斬られの仙太」より 著者:三好十郎
人の顔に赤く映るぐらいになる) 仙太 おお! ありゃ真壁の町だ! 加多 われらと
同憂の士が、玉造の百姓とともに打って出て、永らくわれらに耳を貸そうとしない横道の....
「三国志」より 著者:吉川英治
す。――というのは、実はこの楼桑村の内にも、平常からそれとなく、私が目にかけた、
同憂の志を持っている青年たちが少々あります。――また近郷にわたって、檄を飛ばせば....
「三国志」より 著者:吉川英治
って召捕えたくらいな英傑ですが、胸中の大志を語り合ってみたところ、時勢に鬱勃たる
同憂の士だということが分ったので、陳宮は官を捨て、私は檻を破って、共にこれまでた....
「三国志」より 著者:吉川英治
あろうよ。――大魏皇帝の統を曹叡がうけたことなどは、心にかけるまでもないが」 「
同憂を抱きます。仲達の西涼赴任は、看過できません」 「討つか。今のうちに」 「い....
「私本太平記」より 著者:吉川英治
なたからのお働きかけでした。身を僧門に隠してはおりましたものの、この賢俊とても、
同憂でない者ではございません。――御密使の介と薬師丸から委細を聞くやいな、よろこ....
「随筆 私本太平記」より 著者:吉川英治
、ひとつの慚愧をつねに隣家の民にたいしては忘れえずにいる。そのため壁一ト重の情と
同憂から、そしてまた、自分の飯を美味く食うためにもお隣の朝飯の多幸をも願わずにい....