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「同病〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

同病の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
春の潮」より 著者:伊藤左千夫
ねいもんだ」 「そんなに言うない。おはまさんなんかかわいそうな所があるんだアな、同病|相憐むというんじゃねいか、ハヽヽヽヽヽ」 「あん畜生、ほんとにぶちのめして....
夜明け前」より 著者:島崎藤村
をもあげている。その一人が伯父の寿平次だった。長い痔疾の全治した喜びのあまりに、同病|相憐んで来た伯父たちは夢中になって河岸をかけ回り、互いに祝意を表し合ってい....
球根」より 著者:寺田寅彦
風刺を拾い上げ読み取ろうとする病的な感受性が非常に鋭敏になっていた。たとえば彼と同病にかかっていながら盛んに活動している先輩のうわさなどが出ると、それが彼に対す....
写生紀行」より 著者:寺田寅彦
うでないとすれば、この人はやはり自分のようなたちの男かもしれないと思った。そして同病相哀れむ心から私は急いでそこを通り過ぎねばならなかった。 ようやく丘の下の....
カメラをさげて」より 著者:寺田寅彦
なように見えるが、また人によると、何よりも第一にすぐ写真機に目をつける人もある。同病相哀れむゆえんであろうか。 いちょうの黄葉は東京の名物である。しかしいくら....
草藪」より 著者:鷹野つぎ
住居のベッドの多数部屋を出たが、もう季節は七月近くに来ていた。 幾つも続いた共同病室の前の長い廊下をすぎて階下へ下りると、涼しい飲料水に感じるような、ひやりと....
大菩薩峠」より 著者:中里介山
、這い出して来て、前後左右を見廻し、ホッと一息ついたのは、つまりこの点に於ては御同病――いましがた、立って行った御用提灯、打割羽織の目を忍ぶために、自分が柳の木....
生と死との記録」より 著者:豊島与志雄
横浜へ行かれて不在中だった。それでまたU病院へ帰って来て、副院長をと頼んだ。丁度同病院には、大学の研究所へ通っていて日曜毎に出て来られるTという小児科出の医学士....
幕末維新懐古談」より 著者:高村光雲
の主人がちょうど師匠と同じような脚気に罹って寝ていました。近所ずからのこと、また同病のことで、何かと奥の人たちと往復して、平生よりもまた近しくなった処、眼鏡屋の....
大阪の憂鬱」より 著者:織田作之助
樫棒、煉瓦が入れ交つての大乱闘が行はれ重軽傷者数名を出した。負傷者は直ちに北区大同病院にかつぎ込み加療中。 (目撃者の話)――この乱闘現場の情景を目撃してゐた一....
紫外線」より 著者:小酒井不木
麹町区富士見町×丁目木村病院々長医学博士木村貞一氏(四二)は本日午後二時頃、同病院応接室で、何者かのために、心臓部を刺されて即死した。同氏の死体は看護婦の一....
青春の息の痕」より 著者:倉田百三
した。私はこの頃健康のことを非常に気にかけています。昨年頃まで平気で散歩していた同病者が今年になって相次いで死んだのを見たり、私の二人の姉の同じ病気でのこの夏の....
雷嫌いの話」より 著者:橘外男
た。それを見た途端、やはりこの人にも私は、言わん方ない親愛を感ずるようになった。同病相憐れむ、気持の現れかも知れないが、世の中には雷の嫌いな人も、決して尠くない....
落日の光景」より 著者:外村繁
一 私の妻は乳癌に罹り、築地の癌研附属病院で左胸部の切除手術を受けた。更にコバルトを照射するため、大塚の同病院の放射線科に移ることになった。私達の自動車が大塚の病院の構内に沿って左折し....
戦争史大観」より 著者:石原莞爾
いうのがあるそうだ。 桐葉分封二百余、蒼々陰護九松居、 無端燬倣渾間事、同病応憐道士徐。 この詩にいう道士徐というのは東海に行った徐福が戦乱に苦しんで....