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「同苗〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

同苗の前後の文節・文章を表示しています。該当する14件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
仇討三態」より 著者:菊池寛
惟念は、努めて微笑さえ浮べながらいった。 「愚僧は、今申した山村武兵衛の倅、同苗武太郎と申したものじゃ。御身を敵と付け狙って、日本国中を遍歴いたすこと十余年....
菊模様皿山奇談」より 著者:三遊亭円朝
図出会うと中国もので、矢張|素と松平越後様の好い役柄を勤めました松蔭大之進の忰、同苗大藏というもので、浪々中互いに知って居りますから、 權「大藏さん/\」 と....
幕末維新懐古談」より 著者:高村光雲
中島兼松といいました。その三代前は因州侯の藩中で中島|重左エ門と名乗った男。悴に同苗長兵衛というものがあって、これが先代からの遺伝と申すか、大層|美事な髯をもっ....
蒲生氏郷」より 著者:幸田露伴
町野左近将監、新参ではあるが名うての荒武者佐久間玄蕃が弟と聞えた佐久間久右衛門、同苗《どうみょう》舎弟《しゃてい》源六、綿利《わたり》八右衛門など一人当千の勇士....
八ヶ嶽の魔神」より 著者:国枝史郎
年の秋、鏡家へ飯田の城下から養子が来た。 堀|石見守の剣道指南南条右近の三男で同苗右三郎というのであったが、鏡家へ入ると家憲に従い葉之助と名を改めた。 ....
大菩薩峠」より 著者:中里介山
穀屋の後家さんの男妾《おとこめかけ》を業としていた浅吉という色男の弟だと言われた同苗《どうみょう》政吉――が、この怪物のために時に取ってのお先供を仰せつかりまし....
四十八人目」より 著者:森田草平
れた。もちろん、誰一人として異議のあろうはずもなかった。そこで大石内蔵助良雄から同苗主税良金、原総右衛門元辰、吉田忠左衛門|兼亮というように、禄高によって、順々....
平家蟹」より 著者:岡本綺堂
与五郎 姉上には初めて御意得申す。それがしは下野の国の住人、那須与市宗隆の弟、同苗与五郎宗春。 玉虫 その与五郎どのが何用あってここへはまいられた。 与五郎 ....
粟田口霑笛竹(澤紫ゆかりの咲分)」より 著者:三遊亭円朝
西領の敵手は北條氏綱氏康父子が陣を取り、此方は里見安房守義弘、太田新六|郎康資、同苗美濃守資正入道三|樂齋など頗る処のものが籠城をして居る、其の頃は鉄砲が流行ら....
宮本武蔵」より 著者:吉川英治
播州赤松の支流、平田|将監の末で、美作宮本村に住し、宮本無二斎とよぶものの一子、同苗武蔵であります。さして、有縁の者もおりませず、また、元より武辺に身をゆだねて....
私本太平記」より 著者:吉川英治
いる。 ――北方禍乱の原因を、なお、若公卿はこう説明する。 津軽の安藤季長や同苗五郎らが、一族同士の合戦におよぶまでには、しばしば相互から、鎌倉|政所へ直々....
私本太平記」より 著者:吉川英治
る。 足利高氏を 従三位、左兵衛ノ督に任じ、武蔵、常陸、下総の三ヵ国を賜る。同苗、直義には 左馬ノ頭をさずけられ、三河の一部と遠江一国を。 新田義貞を ....
私本太平記」より 著者:吉川英治
し、また、丘のふもと、左翼方面へは、志貴一族をさきに立て、二陣に和田五郎|正隆、同苗助康、八木ノ入道|法達、神宮寺|正師などの――いくさの駈引きにも騎馬戦にも屈....
大岡越前」より 著者:吉川英治
、夜も客をとらねばならぬことは、水茶屋|渡世の通例ですが、その頃、大岡亀次郎と、同苗市十郎と申す従兄同士の遊び客が折々見えるうち、お袖は、その市十郎と、恋仲にお....