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「同車〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

同車の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
幽霊塔」より 著者:黒岩涙香
だ、怪我人は十四五人あったが幸いに死人は無かった、怪我人の中の最も重い一人は余と同車して居る例の安煙草で、無難の中の最も無難な一人は余であった。 勿論余も汽車....
省線電車の射撃手」より 著者:海野十三
みなさんお馴染の探偵小説家戸浪三四郎が乗り合わせていた。もし読者諸君がその車輌に同車していたならきっとおかしく思われたに相違ない。というのは、戸浪三四郎は『新青....
芥川の事ども」より 著者:菊池寛
で芥川と直面することが、少しきまり悪かったので、座談会が了った後も、僕は出席者を同車して送る必要もあり、芥川と残って話す機会を作ろうとしなかった。ただ万世橋の瓢....
」より 著者:島崎藤村
い雑談に耽りながら、皆なの帰りを待っていた。 柱時計が十時を打つ頃に成って、一同車で帰って来た。急に家の内は人で混雑した。 「どうも名倉さんの母親さんには感心....
半島一奇抄」より 著者:泉鏡花
、乗りかかった船で、一台|大に驕った。――主人が沼津の町へ私用がある。――そこで同車で乗出した。 大仁の町を過ぎて、三福、田京、守木、宗光寺畷、南条――といえ....
ああ玉杯に花うけて」より 著者:佐藤紅緑
。 「三年は全部結束してつぎの駅の蕨で校長を見送るらしい」 「いや赤羽まで校長と同車する計画だ」 この報知はたしかに人々の胸をうった、とまた飛報がきた。 「カ....
リギ山上の一夜」より 著者:斎藤茂吉
た。そこの旅舎は立派で大きかった。旅舎に著いて洋傘のないのに気附き慌てていると、同車して来た外国の旅人が洋傘を持って来てくれた。旅人はやや老いた夫婦でルマニアあ....
本困坊・呉清源十番碁観戦記」より 著者:坂口安吾
売の黒白童子を立会人とし、自動車に同行せしめることゝして、呉氏承諾。 この車に同車して僕も一応家へ帰る。本因坊に、今日の勝負の感想を問うと、まだ分りません。二....
臨時急行列車の紛失」より 著者:新青年編輯局
別仕立列車を仕立ててもらいたいと申出でた。それは表向きで、心中ではカラタール氏と同車が出来るだろうと期待していたのだ。そうなれば、何かにつけて便利だろうと考えた....
キド効果」より 著者:海野十三
をもって鳴る博士の性状として「然り」を意味するものに外ならぬ。「それで三十九人の同車していた連中について、この興奮曲線をとったのじゃが……」博士の話はイキナリ実....
二葉亭四迷の一生」より 著者:内田魯庵
。十四日にあたかも露西亜から帰着した後藤男を敦賀に迎え、その翌日は米原まで男爵と同車し、随行諸員を遠ざけて意見を交換したそうだ。如何なる意見が交換されたかは今な....
欧米各国 政教日記」より 著者:井上円了
なり。終わりて住職の休息室に至り、おのおの帳簿に記名して結婚を証す。その後、両人同車して新婦の父母の家に至りて朝餐の席につく。その席には、両人の親戚、朋友、その....
南半球五万哩」より 著者:井上円了
落あり。わが国の移民ここに住して、コーヒー採収の業に従事すというを聞き、豊島氏と同車してここに向かう。途上、草原林野のみ。往々、黒奴の瓦屋土壁の中に住するを見る....
春雪の出羽路の三日」より 著者:喜田貞吉
山の斜面には雪崩の跡が所々に見える。駅の前は吹雪除けの葦簀の垣根が作られている。同車の客の土木請負師らしい人は言う。「私はこの奥羽線架設の当時から、鉄道工事に関....
特殊部落と寺院」より 著者:喜田貞吉
ば三十日苦使せよ、十日以上ならば百日苦使せよとある。弘仁三年八月に、僧良勝が女と同車したという罪で、遠く多※島に流されたという実例もある。しかるにその禁がだんだ....