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「同輩〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

同輩の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
邪宗門」より 著者:芥川竜之介
しても、御自分の方からそれとは御打ち明けなすった事もございませんし、元よりまた御同輩の方にも、ついぞそれらしい事を口に出して、仰有《おっしゃ》った例《ためし》は....
或敵打の話」より 著者:芥川竜之介
わさ》が誰云うとなく、たちまち家中《かちゅう》に広まったのであった。それには勿論同輩の嫉妬《しっと》や羨望《せんぼう》も交《まじ》っていた。が、彼を推挙した内藤....
恩を返す話」より 著者:菊池寛
らしくなってきた。彼は元気をかなり取り返すことができた。 陣中へ帰ってみると、同輩はなんともいわなかった。惣八郎はと見ると、篝火《かがりび》の火影《ほかげ》で....
宇宙の始まり」より 著者:アレニウススヴァンテ
つとめている。大多数の狩猟民族と同様にアメリカ・インディアンもまた動物も自分らの同輩のように考えているのである。一体世界の製作者というのは、きまって土か泥を手近....
山崎合戦」より 著者:菊池寛
吉なども光秀の眼からは、現在我々の考えているような英雄に見えるわけはなく、自分と同輩もしくは以下に見えたであろう。それに、毛利と云う大敵を前に控えて、簡単に攻め....
中国怪奇小説集」より 著者:岡本綺堂
とを決して他言するなよ」 しかしあまりの不思議におどろかされて、女たちはそれを同輩に洩らしたので、遂に主人の耳にもきこえた。そこで、彼に好い酒を飲ませて、その....
くろがね天狗」より 著者:海野十三
はないわ」 ことの済んだ後で、云い訳をしているのは、酔も何も醒めはてた権四郎の同輩たちだった。前額から切りつけられて、後頭部まで真直な太刀痕が通っているという....
花束の虫」より 著者:大阪圭吉
人間だよ。つまり、極めて常識的に考えて見て、そんな事の出来る人間は岸田氏の親しい同輩か、或は広い意味で先輩か、それとも、そうだ。婦人位いのものじゃあないか――。....
鐘ヶ淵」より 著者:岡本綺堂
してきょうのお供に加わって来ていた。かれは午飯の弁当を食ってしまって、二、三人の同輩と梅若塚のあたりを散歩していると、近習頭の山下三右衛門が組頭同道で彼をさがし....
反省の文学源氏物語」より 著者:折口信夫
所が源氏十七歳の夏、物語では二巻目帚木の巻の雨夜の階定めの段で、三人の先輩並びに同輩の話合いの中に、中流階級の女性が恋愛的に意味深いものだと言うことを教えられる....
沼畔小話集」より 著者:犬田卯
また座り込んだという話を聞いて、私は彼を訪ねて見た。むろん昔の小学校におけるこの同輩を、彼が記憶しているはずはない。 「兼さん! どうだい。」 言葉をかけても....
甲州郡内妖怪事件取り調べ報告」より 著者:井上円了
に向かい、かの怪声が用うる言語はいかなる種類のものなるかをたずねしに、その土地の同輩間に用うる言語と、さらに異なることなしといわれたり。果たしてしからば、すなわ....
」より 著者:カフカフランツ
から何かが必要となると、遠慮もなくKの寝ている下から引き出していく。フリーダには同輩扱いの挨拶のしようである。こんなさわがしさにもかかわらず、Kは一日じゅう、ま....
エリザベスとエセックス」より 著者:片岡鉄兵
運命の図を、すでに二度も繰り返して目のあたりに見せつけられている。彼の耳のなかは同輩の叫喚と呻きの声で溢れており、彼の目には、彼らの藻掻きや血潮が灼きついていた....
宝永噴火」より 著者:岡本かの子
判だった。そして引立てて呉れる先輩も出来、引廻して貰おうとする後輩も出来て来た。同輩ぐらいの年期の雲水は彼を信じられる頼母しい友人と認めて伴れになることを好んだ....