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同門
「同門〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
同門の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「三右衛門の罪」より 著者:芥川竜之介
。もっともこれは多門にもせよ、同じ羽目《はめ》になって居りました。数馬と多門とは
同門のうちでも、ちょうど腕前の伯仲《はくちゅう》した相弟子《あいでし》だったので....
「恩を返す話」より 著者:菊池寛
が惣八郎に含んでいることが一つある。それはほかでもない惣八郎と甚兵衛とは、兵法の
同門であった。三年前、産土神《うぶすながみ》の奉納仕合に、甚兵衛と惣八郎は顔が合....
「運命」より 著者:幸田露伴
古の詩の一に曰く、 良辰 遇ひ難きを念ひて、 筵を開き 綺戸に当る。 会す 我が
同門の友、 言笑 一に何ぞ※ある。 素絃 清商を発し、 余響 樽爼を繞る。 緩舞....
「薄紅梅」より 著者:泉鏡花
はそれるが、その形は、油蝉にも似たのである。 ――月府玄蝉――上杉先生が、糸七
同門の一人に戯に名づけたので、いう心は月賦で拵えた黒色外套の揶揄である。これが出....
「後光殺人事件」より 著者:小栗虫太郎
た瞳を向け、冷静な言葉で云った。 「僕は父の復讐をしたのです。父は胎龍と年雅塾の
同門だったのですが、官展の出品で当選を争った際に、胎龍は卑怯な暗躍をして、父を落....
「呉秀三先生」より 著者:斎藤茂吉
先生|莅職廿五年の祝賀会を挙ぐるにあたって、先生の偉大さ先生の本質を申す者には、
同門の先輩中その人に乏しくはない。門末の私が先生について敢て論讚にわたる言をなす....
「肝臓先生」より 著者:坂口安吾
にみち、東海の辺地に足の医者をもって自ら任じる先生は、うれしいやら、心細いやら、
同門の威風にすくむ思いであった。 会がはじまると、指名をうけた人々の挨拶があっ....
「安吾巷談」より 著者:坂口安吾
田さんなどがやっていた新劇の研究生だ。今、某誌の編輯者をしている橋本晴介君などの
同門同輩なのである。小林秀雄の妹が同じように研究生であった。 この山口は小石川....
「生死卍巴」より 著者:国枝史郎
云われないと」 「白河戸郷の長という人は、どういう人物にございますな?」 「父の
同門でありましたそうで。そうして父と同じように、何か重大な物を持って、父とほとん....
「前記天満焼」より 著者:国枝史郎
いたのは、敵に見覚えがあったからである。そこで、怒声を浴びせかけた。 「やあ汝は
同門の、飛田庄介に前川満兵衛! 何と思って切ってかかったぞ?」 だがここまで云....
「娘煙術師」より 著者:国枝史郎
論を戦わせたところ、右門のために説伏されて、面目を失ったところから、逆怨みをして
同門弟の中の、宮崎|準曹、佐藤源太夫、禅僧|霊宗を語らって、大弐と右門との企てを....
「五右衛門と新左」より 著者:国枝史郎
と思う。で、詳しくは語るまい。 関白秀次に仕えたのは、秀次の執事木村常陸介と、
同門の誼があったからであった。 「おい、仕えろ」「うん、よかろう」 こんな塩梅....
「怪異暗闇祭」より 著者:江見水蔭
とである」 師の正兵衛さえ舌を巻いているのであった。 天保九年五月五日の朝。
同門の若者、多くは旗本の次男坊達が寄って、小机源八郎を取囲んだ。 「ぜひどうか敵....
「鴎外の思い出」より 著者:小金井喜美子
いうのは学問がしたいといって、お隣の家へ漢学を習いに来るのでしたから、いわば私と
同門のわけです。私は『日本外史』などを習っていました。 小母さんはまたこんな話....
「白花の朝顔」より 著者:泉鏡花
木夫人、元房の細君は、私の女友だち……友だちというよりおなじ先生についた、いわば
同門の弟子兄妹……」 こう話しかけた、境辻三の先師は、わざと大切な名を秘そう。....