名を揚げる[語句情報] » 名を揚げる

「名を揚げる〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

名を揚げるの前後の文節・文章を表示しています。該当する7件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
彼岸過迄」より 著者:夏目漱石
一層気の毒になる。 母は昔堅気《むかしかたぎ》の教育を受けた婦人の常として、家名を揚げるのが子たるものの第一の務《つとめ》だというような考えを、何より先に抱《....
マダム貞奴」より 著者:長谷川時雨
りを見せたのも、現今の女優のまだ赤ん坊であったころのことである。策士川上が貞奴の名を揚げるために種々《いろいろ》と、世人の好奇心をひくような物語《ローマンス》を....
剣侠」より 著者:国枝史郎
なり済まし、現在に及んでいるのであるが、この浪之助豚児ではないが、さりとて一躍家名を揚げるような、一代の麒麟児でもなさそうで、剣道は一刀流を学んだが、まだ免許に....
西瓜」より 著者:永井荷風
。もしもわたくしに児があって、それが検事となり警官となって、人の罪をあばいて世に名を揚げるような事があったとしたら、わたくしはどんな心持になるであろう。わたくし....
炭焼長者譚」より 著者:喜田貞吉
出されて本領の安堵を得たのみならず、西海の軍に功を立てて、津軽家中興の英主として名を揚げるに至ったのだと書いてあるという。これがその話の大要で、藤太の奥方は京の....
宮本武蔵」より 著者:吉川英治
望んでいた。 さもなくて、何で、苦しい修行などやる必要があろう。立身のためだ、名を揚げるためだ、故郷へ錦を飾るためだ、そのほか人間と生れた効をあらゆる点で満足....
雲霧閻魔帳」より 著者:吉川英治
ん……大きに。だが、それじゃ一体、俺ッちは、何をしたらいいんだい?」 「だから、名を揚げることだ」 「名を売るだけなら、大泥棒になりさえすれや、嫌でも名が出る。....