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「名医〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

名医の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
或敵打の話」より 著者:芥川竜之介
をとって見るまでもなく、痢病《りびょう》と云う見立てを下《くだ》した。しかしこの名医の薬を飲むようになってもやはり甚太夫の病は癒《なお》らなかった。喜三郎は看病....
振動魔」より 著者:海野十三
治医である白石博士を呼んではならないということを、家人に要求したのだった。何故に名医白石博士を謝絶したのであるか。生命をかけてまで、排撃したのであるか。 それ....
三角形の恐怖」より 著者:海野十三
翌年死んだことを聞いた。それ以来私は何故か非常に憂鬱になってしまった。いろいろの名医に診てもらったがどうもはっきりせず、身体はやせる一方だ。私は此の年まで結婚は....
中国怪奇小説集」より 著者:岡本綺堂
れて働かなかった。 「試みにあらゆる薬や金石草木のたぐいを食わせてみろ」と、ある名医が彼に教えた。 商人はその教えの通りに、あらゆる物を与えると、唯ひとつ貝母....
青蛙堂鬼談」より 著者:岡本綺堂
で、六年以前から眼病にかかって、この頃ではほとんど盲目同様になった。江戸に眼科の名医があるというのを聞いて、主君へも届け済みの上で、その療治のために江戸へのぼる....
少年探偵長」より 著者:海野十三
の小さく見える顔を仰いだ。 「ふむ、頭目の幸運てえものさ。このおれ以外の如何なる名医にかけても、あの怪我人はあと一時間と生命がもたないね」 机博士は、表情のな....
薬草取」より 著者:泉鏡花
すが、何となく、人の出入、家の者の起居挙動、大病というのは知れる。 それにその名医というのが、五十|恰好で、天窓の兀げたくせに髪の黒い、色の白い、ぞろりとした....
英本土上陸作戦の前夜」より 著者:海野十三
が、このとおり、空襲で頭部に負傷いたしまして、なかなか快くならないんですの。早く名医の手にかけないと、悪くなるという話ですから、これからロンドンへ急行するんです....
伊勢之巻」より 著者:泉鏡花
里見といえば、家族雇人一同神のごとくに崇拝する、かつて当家の主人が、難病を治した名医、且つ近頃三由屋が、株式で伊勢の津に設立した、銀行の株主であるから。 晩景....
世界怪談名作集」より 著者:岡本綺堂
って、一週間というものは私から離れなかった。そのあいだ幾たびか私はシムラの親切な名医と近づきになった自分の幸運に感謝したのであった。日増しに私のこころは軽く、落....
瘠我慢の説」より 著者:石河幹明
称し飄然熱海に去りて容易に帰らず、使を以て小栗に申出ずるよう江戸に浅田宗伯という名医ありと聞く、ぜひその診察を乞いたしとの請求に、此方にては仏公使が浅田の診察を....
三枚続」より 著者:泉鏡花
えたり。 薬の薫は床に染み、窓を圧して、謂うべからざる冷静の趣。神社仏閣の堂と名医の室は、いかなる者にも神聖に感じられて、さすがの愛吉、ここへ入ると天窓が上ら....
迷信解」より 著者:井上円了
間に、灸をするにも日の吉凶ありと申すが、これにつき一例を挙ぐれば、「昔、大阪にて名医として誉れ高き見宣といえる医師あり。ある人これに向かい、『灸をするに凶日と禁....
南半球五万哩」より 著者:井上円了
大船長」の狂歌を船長に贈り、 日光船内有敵、秋津洲裏一男児。 (日光丸の船内には名医がいて、私ははじめて会ったのに旧知の人の思いがした。豪気の持ち主で堂々として....
仏教人生読本」より 著者:岡本かの子
く力」というものを、信仰とか信念とかで掴んだ人が活動が続くようです。 私はある名医の話を聴いたことがあります。その医師が言うには、「およそ、上手な医者ほど、自....