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「名曲〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

名曲の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
グッド・バイ」より 著者:太宰治
かるの? 音痴みたいな顔をしているけど。」 「ばか、僕の音楽通を知らんな、君は。名曲ならば、一日一ぱいでも聞いていたい。」 「あの曲は、何?」 「ショパン。」 ....
家庭の幸福」より 著者:太宰治
て教会の鐘のごときものが鳴り出したり、琴の音が響いて来たり、また間断無く外国古典名曲のレコード、どうにもいろいろと工夫に富み、聴き手を飽かせまいという親切心から....
黒白ストーリー」より 著者:杉山萠円
たなしに武丸を仏間に案内した。 武丸はそれから毎日診察に来る度毎に仏前に来て、名曲や難曲を一つ宛吹いて行った。 音絵は毎日蔭から聴き惚れていた。その中に心の....
梅津只円翁伝」より 著者:杉山萠円
かでないが、筆者が何かの大衆雑誌で読んだ事である。 翁が能静氏の門下で修業中、名曲「融」の中入後、老人の汐汲の一段で「東からげの潮衣――オ」という引節の中で汐....
田丸先生の追憶」より 著者:寺田寅彦
けて行って先生のピアノの伴奏で自己流の演奏、しかもファースト・ポジションばかりの名曲弾奏を試みたのであったが、これには上記のような古い因縁があったのである。 ....
火星探険」より 著者:海野十三
硬くして、大きな目玉をこっちへじっと向け、それから奇妙な声をあげはじめた。それは名曲に魅せられてすすり泣いているように思われた。 「おーい河合。そんな音盤はやめ....
映画の普及力とは」より 著者:伊丹万作
刊書を読み、夜はラジオのスウィッチをひねり、興いたれば蓄音機のちりを払つて古今の名曲をたのしむこともできるが、映画だけはまだそのにおいすらもかぐことができないの....
バークレーより」より 著者:沖野岩三郎
る。爾来十四年間正午と夕刻の二回、時を違えずグレゴリーチャント以後今日まで世界の名曲の一部がチャイムとなって虚空遙かに流れわたるのである。 此の塔が竣成して間....
神経」より 著者:織田作之助
禁じられていたものを聴きたいという反動の現れだろうか。 しかし私は「想出の宝塚名曲集」などという放送を聴いて、昔見たレヴュを想い出してみたが、こんなものを禁止....
僕の読書法」より 著者:織田作之助
たちから習って置かなければ、今もっと読みなおしてよい気持が起るのではなかろうか。名曲など下手な演奏者の手にかかると、ひとからその名曲が与える真のよろこびを取り去....
音楽界の迷信」より 著者:兼常清佐
持のいい感じを与えるからである。そしてこの美しい楽器に書かれたショパンやリストの名曲が特に私の感じに訴えるからである。私がピアノの音楽で聞こうと思うものは、リス....
ニッポン音楽」より 著者:兼常清佐
の基礎になったものでしょう。しかし、今は徳川時代ではありません。その音楽も過去の名曲として長く保存されるだけのものです。私は『越後獅子』や『松の緑』は名曲だと思....
流行唄」より 著者:兼常清佐
か、その程度を知らない。もし実際に害毒を流しているものなら、ナカヤマ・シンペエの名曲『枯すすき』以来すでに二十年近い時間がたっているから、何か的確な証拠を私共は....
かもじの美術家」より 著者:神西清
その多方面な才能の発達の上からいっても、最も興味ある時期にあたっていた。彼女は『名曲集』の合唱にも加われば、『シナの菜園婦』では踊り子のリード役もつとめる。また....
四つの都」より 著者:織田作之助
認めるだろう。この小説で私は自分の少年時代及び青春時代の回想の額縁の中にとらえた名曲堂という古レコード店一家を、そこの息子の少年工(はじめは新聞配達)を中心に描....