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名残の
「名残の〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
名残のの前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「雪の塔」より 著者:海若藍平
け風よ 吹き巻け風よ 一夜のうちに 雪の塔を作れ 冬と春とが わかれを告げる
名残のかたみ 雪の塔をつくれ 冬は行く 春は来る ふれふれ 雪よ 春は来る....
「綺堂むかし語り」より 著者:岡本綺堂
れもまた一種の別れである。涙もろい女客などは、朝夕親しんだ宿の女どもと云い知れぬ
名残の惜しまれて、馬車の窓から幾たびか見返りつつ揺られて行くのもあった。 修禅....
「姉川合戦」より 著者:菊池寛
助の陣所に行き、「明日討死をとげる身として何とて不和を残さん。今は遺恨を捨てて、
名残の盃せん。父尊霊を見度くば互いの顔を見るこそよけれ」と、眼と眼を見かわしてい....
「風流仏」より 著者:幸田露伴
折会うたる我に少しも違わず扨は父様かと早く悟りてすがる少女の利発さ、是にも室香が
名残の風情忍ばれて心強き子爵も、二十年のむかし、御機嫌よろしゅうと言葉|後力なく....
「太平洋魔城」より 著者:海野十三
百メートル、二百メートル、百メートルと、見る見るうちに下って行った。 あらしの
名残の雲がきれぎれにとぶ。 西を向いても東を向いても果しのない大海原、もうどう....
「花束の虫」より 著者:大阪圭吉
の健康もすっかり回復いたしまして実は明日帰京する様な予定になっていましたので、お
名残の散歩だと言う様な事をさえ口にして出て行きました程で御座居ます。女中は、予め....
「名人地獄」より 著者:国枝史郎
首を垂れたが、しばらくは顔を上げようともしない。 この間も船は帆駛って行った。
名残の夕筒も次第にさめ、海は漸次暗くなった。帆にぶつかる風の音も、夜に入るにした....
「沙漠の古都」より 著者:国枝史郎
ていた。 耳を澄ませば窓の外の芭蕉や蘇鉄の茂みから孔雀の啼き声が聞こえて来る。
名残の太陽を一杯に浴びてまだまだ戸外は明るいと見える。孔雀の啼き声と競うように高....
「荘子」より 著者:岡本かの子
遜だった。低い土塀の際の葉の枯れた牡丹に並んで短い蘭の葉が生々と朝の露霜をうけた
名残の濡色を日蔭に二株三株見せていた。もう正午にも近かろう時刻だったが荘子の家の....
「取返し物語」より 著者:岡本かの子
へ厳重な柵が立ち並んでいる。柵内柵外の木々の紅葉は大分散り果てたが、それでもまだ
名残の色を留めて居て美しい。柵の前に燃え尽きた篝が二三箇所置いてある。赤松の陰に....
「赤げっと 支那あちこち」より 著者:国枝史郎
令が出た以前に纏足禁止令が出たからだそうだ。上海にだってお婆さんなどの中には昔の
名残の纏足をした者が今日残っている筈だがそういう婦人達は町へ出ないものと見える。....
「秋の修善寺」より 著者:岡本綺堂
れもまた一種の別れである。涙|脆い女客などは、朝夕|親んだ宿の女どもといい知れぬ
名残の惜まれて、馬車の窓からいくたびか見送りつつ揺られて行くのもあった。 修禅....
「知々夫紀行」より 著者:幸田露伴
でて、自ら戸を繰り外の方を見るに、天いと美わしく横雲のたなびける間に、なお昨夜の
名残の電光す。涼しき中にこそと、朝餉済ますやがて立出ず。路は荒川に沿えど磧までは....
「海のかなた」より 著者:小川未明
かべたように、濃く青い波間に見えたり、隠れたりします。そして、真っ赤に、入り日の
名残の地平線を染めていますのが、しだいしだいに、波に洗われるように、うすれていっ....
「春泥」より 著者:久保田万太郎
」の主人の立上ったのはそれから間もなくだった。 「お帰りですか?」 田代はやゝ
名残の尽きないかたちにいった。 「でももう、あなた、四時になります。」「うたむら....