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「名簿〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

名簿の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
青春の逆説」より 著者:織田作之助
いう字が画が多くてやり切れなかった。六号活字でぎっしりと詰めて印刷してある同業者名簿をながめて、しきりに溜息をつき、また柱時計を何度も見上げた。正午のサイレンが....
映画界手近の問題」より 著者:伊丹万作
、なかにはその協約の存在を意識しないものさえある。 さて、四社連盟は一つの登録名簿を備える。登録の範囲は前記四社所属の監督、俳優などの過半数であって、いやしく....
海底大陸」より 著者:海野十三
、なんの気なしにクーパー事務長の方をふりかえってみると、かれは残りの招待状を船客名簿とひきあわせながら、こっくりこっくり、居ねむりをはじめていた。 あのしっか....
自叙伝」より 著者:大杉栄
に石炭殻を一面にしきつめた、草一本生えていない殺風景な庭だ。 受持の看守部長が名簿をひろげて、一列にならんでいるみんなの顔とその名簿とを、しばらくの間見くらべ....
中国怪奇小説集」より 著者:岡本綺堂
は五、六人に送られて出て来た。褐色の衣服を着ている男がかれに訊いた。 「韓の家の名簿はどこにあるのだ」 「家の砧石の下にしまってあるから、大丈夫だ」と、黒い人は....
中国怪奇小説集」より 著者:岡本綺堂
、われは久しくこの地にあって、ふだんから師の高徳に感じているのであるから、死者の名簿を改訂して他人の名に換えて置いた。就いては、明日早朝にここを立ち退くがよろし....
断層顔」より 著者:海野十三
たちの傍から一秒間も目を放そうとしなかった。 「どうも変だね。始めの方には、隊員名簿の中に碇曳治の名がない、途中から以後には彼の名がある。これはどういうわけかね....
爆薬の花籠」より 著者:海野十三
はどうでしょうか」 「曾呂利本馬? ふふん、ああこの船客か」 と、船長は、船客名簿をくりながら、指さきで、曾呂利の名をおさえた。 「曾呂利などとは、ふざけた名....
英本土上陸作戦の前夜」より 著者:海野十三
事官なんて、とんでもない奴だ」 といいながら、ふと気がついて、書棚から在外使臣名簿を取り出して、頁をくった。そのうちに、彼は、びっくりしたような声を出した。 ....
太平洋魔城」より 著者:海野十三
、その無電は間違いではないでしょうか。ケレンコにリーロフなんて、そんな名前は艇客名簿にのっていません」 「いずれ変名をしているんだろう。まずその両人を見つけるこ....
アド・バルーン」より 著者:織田作之助
して、二人目の講師の演説が終った時には、もともと極端に走りやすい私はもう禁酒会員名簿に署名をしていました。そのころ東成禁酒会の宣伝隊長は谷口という顔の四角い人で....
褐色の求道」より 著者:岡本かの子
あった。 そんなわけで私は失望しながら、日本人の名前の沢山書いてある参詣者記念名簿に私も義務だけにペンで名前を書入れて帰った。 寺は気に入らなかった。然し町....
旅客機事件」より 著者:大庭武年
|清五郎、六三歳、K飛行場(Hの次のエア・ポオト)迄 ――出発飛行場Dの、乗客名簿には、その朝の乗客二名に就ては、以上のように記録されてあったのだ。その二人が....
エリザベスとエセックス」より 著者:片岡鉄兵
ちも傍聴を許されたが、フランシス・ベエコンは出席しなかった。エリザベスは、出席者名簿を一覧して、ははあと思った。彼女はベエコンに書を与えて、欠席の理由を詰問した....
私の履歴書」より 著者:浅沼稲次郎
ているだろう。新党発起人の選考をやってくれ』と頼まれ、焼け残った書類を探しだして名簿を作成した。その名簿によって当時の社会主義運動家の長老、安部磯雄、賀川豊彦、....