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「名跡〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

名跡の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い：新字新仮名]
「食魔」より 著者:岡本かの子
でなかったら――」自分の娘を娶って呉れて、できた子供の一人を檜垣の家に与え、家の名跡だけで復興さして貰い度い。さすれば自分に取っては宗家への孝行となるし、あなた....
「河明り」より 著者:岡本かの子
ことを散々嘆いた末、遂に私の意志の曲げ難いのを見て取り、せめて文筆の道で、生家の名跡を遺さしたいと、私を策励しにかかっているのだった。 「叔母さんなんかには、私....
「旗本退屈男」より 著者:佐々木味津三
秩禄没収、御家は改易、その身は勿論切腹と思われたのに、竜造寺家末流という由緒から名跡と徳川家客分の待遇が物を言って、幸運にも長門守は罪一等を減ぜられた上、即日城....
「夜明け前」より 著者:島崎藤村
容易でないとされた山村である。初代惣右衛門はこの村に生まれて、十八歳の時から親の名跡を継ぎ、岩石の間をもいとわず百姓の仕事を励んだ。本家は代々の年寄役でもあった....
「新釈諸国噺」より 著者:太宰治
ほめにあずかり、八重には、重役の伊村作右衛門末子作之助の入縁仰せつけられて中堂の名跡をつがせ、召使いの鞠事は、歩行目付の戸井市左衛門とて美男の若侍に嫁がせ、それ....
「怪談牡丹灯籠」より 著者:三遊亭円朝
、その後御親父様には亡くなられ、平太郎様には御家督を御相続あそばし、御親父様の御名跡をお嗣ぎ遊ばし、平左衞門と改名され、水道端の三宅様と申上げまするお旗下から奥....
「敵討札所の霊験」より 著者:三遊亭円朝
次郎と同衾を致さぬと云う情を……立てる其の間に告口を致す者も有って、表向になれば名跡が汚れるから重次郎の情で旅費を貰うて家出を致したが、丁度懐妊中の子を生落して....
「松と藤芸妓の替紋」より 著者:三遊亭円朝
何にも不便な事であると存じました故に、何うぞ美代吉を身請致して別家を為し、松山の名跡を立てさせたい、殊には貴方様と何うか御相談の上で、不束な妹では有るが、女房に....
「四谷怪談」より 著者:田中貢太郎
した。 田宮家がこうして断絶する一方、伊藤喜兵衛の家では喜兵衛が隠居して養子に名跡を継がしてあったが、その養子も隠居して新右衛門と云うのに名跡を継がしたところ....
「肝臓先生」より 著者:坂口安吾
魚に関したことで、天下の政治や巨億の富のあずかり知るところではない。そして、その名跡は子々孫々に語りつたえられるのである。 たとえば、烏賊虎さんが、そうである....
「後の業平文治」より 著者:三遊亭円朝
居同様として親の元高三百八十石にてお抱えになりました。近頃まで御藩中に浪島という名跡が残って居りました。又女房のお町は長命でありまして、文政年間の人でお町と知合....
「画舫」より 著者:豊島与志雄
湖心亭の影を宿そうとも、また、煙雨の中に模糊たる愁思を漂わそうとも、また、数々の名跡を周辺に鏤めようとも、畢竟は、湖底は寺院の香の灰に蔽われてるという巷説を、否....
「家なき子」より 著者:楠山正雄
いまでは自分が愛し愛される母親や兄弟があるだけではない、その国で名誉のある先祖の名跡をついで、ばくだいな財産を相続する身の上になったのである。 夜な夜な、物置....
「手長と足長」より 著者:喜田貞吉
て、長髄明神というとの事が、松屋筆記（七十八）に見えている。嘉永の富田永世著上野名跡誌には、安倍貞任の残党の霊を祭ったのだとも、越後風土記に見えた土蜘蛛八握脛を....
「チベット旅行記」より 著者:河口慧海
か豪い方だと言って大いに私を信用するようになりましたからある時は私は「どうだ己は名跡へ参詣したいが案内して行ってくれないか。」「ようございます。案内いたしましょ....