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「名馬〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

名馬の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
旗本退屈男」より 著者:佐々木味津三
いて第四周目に及んだとき、さらに両名は二馬身ずつうしろの二人を抜いて、黒白両頭の名馬は、一進一退馬首を前後させながら、次第に第五周目の決勝点に迫りつつあったので....
白髪小僧」より 著者:杉山萠円
掻《か》きむしりながら、驀然《まっしぐら》に王宮を駈け出ました。 十三名馬の蹄音 紅矢が王宮を駈け出ますと、直ぐに王は又鏡に向って、最前の美留藻《み....
姉川合戦」より 著者:菊池寛
槍弱かりせば我が旗本粉骨をつくすべかりしが」と云って稲葉、氏家、安藤三人に感状、名馬、太刀等をやったところを見ると、戦いの様子が分ると思う。それに家康の方が先に....
川中島合戦」より 著者:菊池寛
練絹を以て行人包になし、二尺四寸五分順慶長光の太刀を抜き放ち、放生月毛と名づくる名馬に跨り、摩利支天の再来を思わせる恰好をしていた。 今や、信玄の周辺人なく好....
真田幸村」より 著者:菊池寛
に打立てた。 この騎馬鉄砲は、政宗御自慢のものである。 仙台といえば、聞えた名馬の産地。その駿足に、伊達家の士の二男三男の壮力の者を乗せ、馬上射撃を一斉に試....
旗本退屈男」より 著者:佐々木味津三
馬術と思わるるがなかなか見事であるぞ。馬も宇治川先陣の池月、磨墨に勝るとも劣らぬ名馬じゃ」 「………」 「そこ、そこ、そこじゃ、流れの狭いがちと玉に瑾じゃな。い....
黒百合」より 著者:泉鏡花
は滝太郎である。 常にジャムを領するをもって、自家の光彩を発揮する紳士は、この名馬夕立に対して恐入らざるを得ないので、 「おや、千破矢様、どうして貴方、」と渋....
余裕のことなど」より 著者:伊丹万作
源太ほど私の好きな人間はいない。 だれでも知つているとおり、源太は頼朝が秘蔵の名馬|生食を懇望したがていよく断られた。そしてそのかわりに生食には少し劣るが、や....
私の活動写真傍観史」より 著者:伊丹万作
輔、木下録三郎、沢村四郎五郎、井上正夫、木下八百子などを覚えた。 西洋物では「名馬天馬」などという写真が松山館に現われた。 松山館の弁士はよく「空はオリーブ....
郷介法師」より 著者:国枝史郎
将門か?」 最所治部は眼を顰めた。将門栗毛は治部にとっては生命に次いでの秘蔵の名馬で、誰にもこれ迄借したことはない。――随意に選べと云った手前、今さらしかし貸....
岷山の隠士」より 著者:国枝史郎
献じ、払林は曳馬の狗を進め、白鸚鵡は訶陵より来り、夜光珠は林邑より貢し、骨利幹に名馬の納あり、沈婆羅に良酢の献あり。威を畏れ徳に懐き、静を買い安を求めざるなし、....
塩原多助一代記」より 著者:三遊亭円朝
かえ」 爺「マア物を見なせえ」 と云いつゝ引出して来たのは実に駿馬ともいうべき名馬で。 角「やア、いゝ馬でがんすなア」 爺「あんた、此の馬は実に珍らしい馬でね....
少年連盟」より 著者:佐藤紅緑
がそれを見て笑うと、かれは傲然としていう。 「いまに見ろよ、このだちょうは天下の名馬になるから」 七月九日には洞外の温度は零点以下十七度にくだった。だがこのと....
ドーヴィル物語」より 著者:岡本かの子
けたがイベットは見えない。殆ど前半身を宙に伸び上げ細い前足で空を蹴て居る欧洲一の名馬、エピナールに乗り、その持主、パウル・ウエルトハイマーが通ると人々は息を止め....
幕末維新懐古談」より 著者:高村光雲
ところが、先申す通り、楠公の馬の出所が分りません。木曾、奥州、薩摩などは日本の名馬の産地であるが何処の産地の馬とも分らんので、日本の馬の長所々々を取ってやろう....