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吐水
「吐水〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
吐水の前後の文節・文章を表示しています。該当する11件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「後世への最大遺物」より 著者:内村鑑三
います。四尺上に往きましたけれども御承知の通り、水は高うございますから、やはり竜
吐水《りゅうどすい》のように向こうの方によく落ちるのです。生涯かかって人が見てお....
「天主閣の音」より 著者:国枝史郎
模型……そうして今日の飛行機の模型、そうして今日の望遠鏡の模型、そうして今日の竜
吐水の模型……地球儀の模型、螺旋車の模型、軍船の模型、楽器の模型、磁石の模型、写....
「大菩薩峠」より 著者:中里介山
に、大寺院の庫裡《くり》で見るような大きな土竈《へっつい》がある、三世紀以前の竜
吐水《りゅうどすい》がある、漬物の桶みたようなのがいくつも転《ころ》がっている。....
「大菩薩峠」より 著者:中里介山
水たまり。
その御託宣をかしこまって人夫をかり立てるお取持――えんやえんやで竜
吐水《りゅうどすい》が繰込んで来る、蛇籠《じゃかご》が持ち出されるという光景を見....
「大菩薩峠」より 著者:中里介山
ちならば、手桶や盥《たらい》で間に合いましょうけれど、殖えてくれば、非常手桶や竜
吐水《りゅうとすい》も備えなければならず、また備える費用もおのずから働き出せて来....
「血曼陀羅紙帳武士」より 著者:国枝史郎
、足を股から斬り取られた松五郎が、鼠|煙火のように地上をぶん廻り、切り口から、龍
吐水から迸る水のように、血が迸り、紙帳へかかるのが見えた。 すぐに紙帳の裾がパ....
「南国太平記」より 著者:直木三十五
邸の手配はよいか」
「十分でござります」
「水の手の支配は、佐川に申し付けえ。竜
吐水を、邸の周囲へ置いて」
六十を越したが、未だ年に二度ずつ、大阪を出て、江戸....
「幕末維新懐古談」より 著者:高村光雲
防夫は鳶といって、梯子持ち、纏持ちなどなかなか威勢の好いものであるが、その頃は竜
吐水という不完全な消火機をもって水を弾き出すのが関の山で、実際に火を消すという働....
「顎十郎捕物帳」より 著者:久生十蘭
気がつかずにいたら、飛んだ大ごとになっていた。……おかげで、こちとらは、水だ、竜
吐水《りゅうどすい》だ、で、えらい骨を折らされた、と言っていた。……どうだ、ひょ....
「抱茗荷の説」より 著者:山本禾太郎
なかはまるでお宮さんのようであった。長い塀がつづいて、納屋のような建物の天井に龍
吐水の箱や火事場用の手桶なぞがつってあった。お宮さんの社務所のような大きな玄関、....
「チベット旅行記」より 著者:河口慧海
うしてその筒桶に相当した棒の先を菌のような具合に円くして、その棒で日本で言えば龍
吐水で水を突くような具合にシュウッシュウッと扱き上げ扱き下げるその力は非常なもの....