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向こう鉢巻
「向こう鉢巻〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
向こう鉢巻の前後の文節・文章を表示しています。該当する4件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「駈落」より 著者:佐左木俊郎
げ出したまま、背負っている草の上に、ぐったりとなって、荷縄《になわ》も解かずに、
向こう鉢巻きにしていた手拭いを取って顔や襟首の汗を拭った。 婆さんが、裏の畑か....
「夜明け前」より 著者:島崎藤村
着をぶらさげたものが続く。あるいは鬱金や浅黄の襦袢一枚になり、あるいはちょん髷に
向こう鉢巻という姿である。陽気なもの、勇みなもの、滑稽なものの行列だ。外国人同志....
「文福茶がま」より 著者:楠山正雄
りして大きな声で呼び立てますと、小僧さんたちは、 「そら来た。」 というので、
向こう鉢巻きで、ほうきやはたきを持ってとび込んで来ました。でももうその時分にはも....
「霊的本能主義」より 著者:和辻哲郎
神経衰弱である、鮪のさし身に舌鼓を打ったところで解ける問題でない。魚河岸の兄いは
向こう鉢巻をもって、勉強家は字書をもってこの問題を超越している。ある人は「粋」の....