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「君父〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

君父の前後の文節・文章を表示しています。該当する8件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
政談月の鏡」より 著者:三遊亭円朝
い掛けない事で、毒薬調合などというは容易ならん事で、医者としては、仮令《たとい》君父《くんぷ》の命たりとも毒薬調合はせぬのが掟《おきて》、夫故《それゆえ》医者に....
仇討たれ戯作」より 著者:林不忘
ところを見ると、まだまだ人気があるに相違なかった。 その筋立は千篇一律である。君父の不慮の死、お家重代の宝物の紛失、忠臣の難儀、孝子の旅立ち、忠僕の艱苦、道中....
法窓夜話」より 著者:穂積陳重
その意見書は「決獄考」という書に載せているが、その論旨は概略次の如きものである。君父夫の三綱は、人倫の常においては何れも尊きものであって、その間に差などはないも....
青年」より 著者:森鴎外
い。東洋では個人主義が家族主義になり、家族主義が国家主義になっている。そこで始て君父の為めに身を棄てるということも出来ると云うのですね。こう云う説では、個人主義....
十二支考」より 著者:南方熊楠
もないといったごとく、第一儒者が道徳論の振り出しと定めた『春秋』や、『左伝』も、君父を弑《しい》したとか、兄妹密通したの、人の妻を奪うたのという事のみ多く、わが....
大菩薩峠」より 著者:中里介山
カナイ故ニ、満足デ此年マデ無難ニ通ッタノダ、四十二ニナッテ初メテ人倫ノ道、且ツハ君父ヘ仕エルコト、諸親ヘムツミ、又ハ妻子下人ノ仁愛ノ道ヲ少シ知ッタラ、是迄ノ所行....
四十八人目」より 著者:森田草平
書を入れて義徒の連盟に加わった。何物かとはいわゆる時代の精神である。当時の侍は、君父の仇をそのままに差|措いては、生きて人交りができなかった。彼もその精神に押し....
八犬伝談余」より 著者:内田魯庵
って智慮分別があり過ぎる。その中で道節が短気で粗忽で一番人間味がある。一生定正を君父の仇と覘って二度も失敗なっている。里見の防禦使となって堂々対敵しても逃路に待....