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吟味
「吟味〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
吟味の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「報恩記」より 著者:芥川竜之介
ましょう? 倅は何かの間違いから、甚内と思われたのでございましょうか? しかし御
吟味《ごぎんみ》も受けたとすれば、そう云う間違いは起りますまい。それとも阿媽港甚....
「じゅりあの・吉助」より 著者:芥川竜之介
丹門徒《きりしたんもんと》の申し条とも、全く変ったものであった。が、奉行が何度|
吟味《ぎんみ》を重ねても、頑として吉助は、彼の述べた所を飜《ひるがえ》さなかった....
「侏儒の言葉」より 著者:芥川竜之介
思わなければならぬ。
又
一体になった二つの観念を採り、その接触点を
吟味すれば、諸君は如何に多数の※に養われているかを発見するであろう。あらゆる成語....
「或る女」より 著者:有島武郎
ル箱に目をやった。
「古藤さんに連れて行っていただいてあれを買った時は、ずいぶん
吟味したつもりでしたけれども、船に来てから見ているうちにすぐあきてしまいましたの....
「姪子」より 著者:伊藤左千夫
っですよ、あの八田の吉兵エですがね、先月中あなた、山刈と草刈と三丁|宛《ずつ》、
吟味して打ってくれちもんですから、こっちゃあなた充分に骨を折って仕上げた処、旦那....
「地球発狂事件」より 著者:海野十三
際《このさい》僕等はどの国へ嫌疑を向けるべきだろうかね、もちろんアメリカとソ連は
吟味ずみで、その埒外《らちがい》だ。そこで僕は今、その嫌疑を……」 「待ち給え!....
「宇宙の始まり」より 著者:アレニウススヴァンテ
かしこの考えと編み交ぜられていたもう一つの考えは全く間違ったものであって、簡単な
吟味にも堪えないものであった。すなわち、それは太陰や諸遊星の位置が自然界や人間界....
「あやつり裁判」より 著者:大阪圭吉
ってしまえば、それまでですし、検事側でも一旦証人を採用するからには、むろん相当な
吟味もした上でのことですから、うっかりこちらで早まった騒ぎかたをして、挙げた足を....
「霊魂第十号の秘密」より 著者:海野十三
や真空管のまずい使い方によるのであるが、そういう点については、隆夫は今までによく
吟味《ぎんみ》してあったから自分のところの受信機はほとんどゆがみを生《しょう》じ....
「すり替え怪画」より 著者:海野十三
賊が寄って来た。 「ふむ。実に大したものだ。藤代女史の手腕恐るべし。絵具の材料も
吟味はしてあるんだが、なにしろルウベンスそっくりの筆致を出したところは恐れ入った....
「丹那山の怪」より 著者:江見水蔭
らしい宿は今宵が当分の御泊納め。どうか御ゆるりと」 庄屋達が既に主人役に廻り、
吟味の酒肴を美しい飯盛女に運ばせて、歓待至らざる無しであった。 「や、拙者は酒は....
「小坂部姫」より 著者:岡本綺堂
の御門前に立ち迷うて先刻より内を窺うは重々の不審と存じて、ともかくも取り押さえて
吟味いたせど、あらぬことのみ口走りてちっとも埓あかず。さりとて彼の面付き、眼の配....
「妖怪学」より 著者:井上円了
、ならびに左に掲ぐる諸法を見て知るべし。すなわち、普通世間にて方角について吉凶を
吟味するは人の知るところなるが、引っ越しの方角、家造りの方角等、いずれの方角にし....
「迷信解」より 著者:井上円了
すでにかくのごとしとすれば、世に男女の相性と称して、結婚のときに双方の生まれ歳を
吟味するは愚の至りである。古来、民間にて「丙午の女は男を殺す」との諺があるが、そ....
「仏教人生読本」より 著者:岡本かの子
、ザックバランに、二人が本当にこれから先きの長い生涯を一緒に暮し得らるるや否やを
吟味するのであります。その刹那こそ真剣にして悲壮な場面であります。この際、男の社....