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「否定〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

否定の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
伝吉の敵打ち」より 著者:芥川竜之介
子、豈《あに》、這般《しゃはん》の無状《ぶじょう》あらんや」と「木の葉」の記事を否定している。けれども伝吉はこの間も仇打ちの一念は忘れなかったのであろう。比較的....
戯作三昧」より 著者:芥川竜之介
ある。 しかし公衆は欺かれても、彼自身は欺かれない。彼は戯作《げさく》の価値を否定して「勧懲《かんちょう》の具」と称しながら、常に彼のうちに磅※《ぼうはく》す....
十円札」より 著者:芥川竜之介
眺めている。これは一介《いっかい》の商人ではない。我々の生命を阻害《そがい》する否定的精神の象徴《しょうちょう》である。保吉はこの物売りの態度に、今日《きょう》....
河童」より 著者:芥川竜之介
) × もし理性に終始するとすれば、我々は当然我々自身の存在を否定しなければならぬ。理性を神にしたヴォルテエルの幸福に一生をおわったのはすなわ....
Mensura Zoili」より 著者:芥川竜之介
すがな。もしそうだとすれば、彼等はディレムマにかかっている訳です。測定器の正確を否定するか、彼等の作物の価値を否定するか、どっちにしても、難有《ありがた》い話じ....
野呂松人形」より 著者:芥川竜之介
うありたいばかりでなく、そうある事であろうか。…… 野呂松人形は、そうある事を否定する如く、木彫の白い顔を、金の歩衝《ついたて》の上で、動かしているのである。....
或日の大石内蔵助」より 著者:芥川竜之介
蕩《たいとう》たる瞬間を、味った事であろう。彼は己《おのれ》を欺いて、この事実を否定するには、余りに正直な人間であった。勿論この事実が不道徳なものだなどと云う事....
西郷隆盛」より 著者:芥川竜之介
とか云うものの記事を、間違のない事実だとする事です。だからそう云う史料は始めから否定している僕にとっては、折角《せっかく》の君の名論も、徹頭徹尾ノンセンスと云う....
侏儒の言葉」より 著者:芥川竜之介
悪い半ば』を肯定していることは確かであります。しかし又第二に『それ』以外のものを否定していることも確かであります。即ち『それだけだ』と言う言葉は頗《すこぶ》る一....
二つの手紙」より 著者:芥川竜之介
恐しい事でございます。恥ずべき事でございます。私としては、私が妻を愛している事を否定されるより、どのくらい屈辱に価するかわかりません。しかも世間は、一歩を進めて....
馬の脚」より 著者:芥川竜之介
かざるを得ない。けれどもそれだけの理由のために半三郎の日記ばかりか、常子の話をも否定するのはいささか早計《そうけい》に過ぎないであろうか? 現にわたしの調べたと....
或る女」より 著者:有島武郎
まじっか医書を読みかじった葉子はすぐそっちに気を回した。気を回してはしいてそれを否定して、一時《いっとき》延ばしに容態の回復を待ちこがれた。それはしかしむだだっ....
星座」より 著者:有島武郎
。彼は何んとなくその中に軽侮《けいぶ》を投げられているような気がして、その裏書を否定するような言動をことさらに試みていたのだが、今日の演説と今の言葉とで、それを....
惜みなく愛は奪う」より 著者:有島武郎
、等しく日光に向って、喜んで若芽を吹くべき運命に逢い得たのだ。その時お前は永遠の否定を後ろにし、無関心の谷間を通り越して、初めて永遠の肯定の門口に立つことが出来....
霊訓」より 著者:浅野和三郎
る。 問『さまで有力なる魔群の存在することは、意外の感に堪えない。世に悪の存在を否定する論者もあるではなきか?』 悪霊の存在――善を捨てて、悪に走るほど慨歎す....