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「含味〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

含味の前後の文節・文章を表示しています。該当する13件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
道標」より 著者:宮本百合子
時間をかけて――必然な過程をとおって――」 しばらく黙って、伸子の云ったことを含味していたリン博士は、右手をのばして、テーブルの上で組み合わせている伸子の、ふ....
日は輝けり」より 著者:宮本百合子
り、浩からの便りは、たとい一片の端書でも、彼は目で読むというより、むしろ心全体で含味するというほどであった。紙の表から裏まで、繰返し繰返しとっくりと見る。考える....
今日の文学の展望」より 著者:宮本百合子
り大事なのは、より広くより深く歴史の動向に沿うて、社会生活の足あととしての古典を含味・批判・摂取することである。バルザックに還れと叫ぶ人々が、バルザックへ戻る前....
ツルゲーネフの生きかた」より 著者:宮本百合子
ーネフの名を又きくにつれ、私はその女友達の言葉を思い出した。そしてその短い言葉を含味するにつれ、素朴に表現されたその感想の中には、作家ツルゲーネフという人の生活....
バルザックに対する評価」より 著者:宮本百合子
にのしかかり、饐《す》えた悪臭を発するに過ぎないであろう。 バルザックの文体を含味する余裕、その諸要素を理解し分析する力の積極性においては、同時代人の中でも、....
政治と作家の現実」より 著者:宮本百合子
とに見られる必然的な飛躍である。これは世界文学史的な現象としてまじめに観察され、含味されなければならないことではなかろうか。 資本主義の社会で、芸術上の才能が....
一つの感想」より 著者:宮本百合子
同)という観客に対する新協の俳優の特徴ある態度の「+」と「-」の面をも十分に自ら含味されなければならないでしょう。 新協の俳優が、他のどの劇団にもない歴史的な....
「ラジオ黄金時代」の底潮」より 著者:宮本百合子
るという認識をもってよりよきラジオの為に常に協力」すべきであると。この数言に何と含味すべき豊富な歴史性が包含されていることであろう。〔一九三七年八月〕....
獄中への手紙」より 著者:宮本百合子
のつかいかたを昔の人はやっております。人間が成熟してゆくいろんな段階というものを含味してみると複雑なものですね。でも本当にきのうはお目にかかってあなたの笑い顔と....
獄中への手紙」より 著者:宮本百合子
いうか、芸術の成長の上でもう一段追っ立てる上からも、私にとっては、実に一つ一つを含味反芻する経験(内的に)の日々であって、枠のとれた肉体で(この枠のこと、前にか....
発明小僧」より 著者:海野十三
の広報より抜粋して次に数例を貴覧に供せんとす。夫れ一言半句も疎かにすることなく、含味熟読あらむことを。 パチンコの発明 昭和二年実用新案広告第一一六七七号(....
自警録」より 著者:新渡戸稲造
り、この機に乗じて一|針《しん》を加えたにすぎぬ。また伊藤公にとりてはこの一言を含味《がんみ》しうるだけの素養がすでに胸中にあったから、その決心は一時の感情のご....
随筆 宮本武蔵」より 著者:吉川英治
の妙を、微に入り、細にわたって、究理し尽してやまない。 その辞々句々を、細心に含味してゆくと、およそ、武蔵が、六十年の巷で、何を知って来たか、どう歩いてきたか....