含有[語句情報] »
含有
「含有〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
含有の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「河童」より 著者:芥川竜之介
トック君の強烈なる煙草《たばこ》を愛したる結果、その心霊的空気もまたニコティンを
含有するためなりという。
我ら会員はホップ夫人とともに円卓をめぐりて黙坐《もく....
「「いき」の構造」より 著者:九鬼周造
る。
なおこの直六面体は、他の同系統の種々の趣味をその表面または内部の一定点に
含有すると考えても差支ないであろう。いま、すこし例を挙げてみよう。
「さび」と....
「人外魔境」より 著者:小栗虫太郎
だろうか。私は、あれが水晶の露頭ではないかと考える。しかもそれが、そばのラジウム
含有物によって着色されたのではないかと、推察する。ラジウム、
含有瀝青土《ピッチブ....
「宇宙の始まり」より 著者:アレニウススヴァンテ
)によって紹介された。このステノの意見によると、水平な地層、特に水産動物の化石を
含有するものは、もと水中で沈積したものと考えられなければならない。こういう地層が....
「気狂い機関車」より 著者:大阪圭吉
は石英粗面岩と違って石英は決して多くは存在せずに、却って橄欖岩や準長石の類は往々
含有している事、をですな。そしてしかも、この種の岩石は、本邦内地には極めて産出が....
「茶の本」より 著者:岡倉覚三
ことのできる空所にあって、その形状や製品のいかんには存しない。虚はすべてのものを
含有するから万能である。虚においてのみ運動が可能となる。おのれを虚にして他を自由....
「地獄の使者」より 著者:海野十三
、それからマッチも調べて貰おう。それで全部だ」 検事は、鑑識課へ廻付して毒物の
含有の有無を調べる必要のあるもの二十四点を数えあげた。検事がそれを数えている間、....
「時計屋敷の秘密」より 著者:海野十三
。つまりこの中には、モリプデン――水鉛ともいったことがあるね――そのモリプデンが
含有《がんゆう》されているんだ。ここまでいえばもう分ったろう。モリプデンの微量《....
「科学者と夜店商人」より 著者:海野十三
歩きながら、夜の人通りに物珍らしさを感じたのであった。歩いて行くに従って路の上に
含有される人間の密度が多くなって来たが、それは益々増える一方で、軈てのこと科学者....
「科学が臍を曲げた話」より 著者:海野十三
金とか鉛とか酸素とか水銀とか云うが、これを形成している物質は共通であり、唯それに
含有せられている数が違うために、いろいろ違った物質となっているものだという見地か....
「雑文的雑文」より 著者:伊丹万作
つであるが、多くの警句がそうであるようにこの警句もまたほぼ五十パーセントの真理を
含有している。なお、そのうえに「能と古美術と文楽と潜航艇のほかには」というような....
「欧米各国 政教日記」より 著者:井上円了
い安心といい修身といい斉家といい、その教理にいたりてはヤソ教に説くところのものを
含有せざるはなし。また、これを応用して実際上、ヤソ教と同一の結果を生ずることあた....
「良寛様の書」より 著者:北大路魯山人
ある。良寛様の書において今一つ注目されることは、童児の手習いに見る稚拙そのものの
含有である。 無邪気な子供の手になる手習、それは必ず良寛様の関心を呼ばないでは....
「仏教人生読本」より 著者:岡本かの子
あります。そこに都会の持つ俗人への魅力もあるわけです。多くの犯罪、悪徳、不健康も
含有されがちです。誘惑、堕落、精神的過労が附きものです。 これに反して田舎の生....
「私の履歴書」より 著者:井上貞治郎
帰ってきた。 あとで分析してもらうと、二道河子の鉱山は金鉱でなく銅鉱で、しかも
含有量がきわめて少ないものとわかった。しかし冒険旅行に満足していた私は、それを聞....