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吸込む
「吸込む〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
吸込むの前後の文節・文章を表示しています。該当する5件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「本州横断 癇癪徒歩旅行」より 著者:押川春浪
男子は、須《すべか》らく太陽に向かって突貫し、その力ある光勢を渾身《こんしん》に
吸込む位の元気が無ければ駄目じゃ。 午後三時半、上野に着く。実に今回の旅行は愉....
「高野聖」より 著者:泉鏡花
る内に、下の方から縮みながら、ぶくぶくと太って行くのは生血《いきち》をしたたかに
吸込むせいで、濁《にご》った黒い滑らかな肌《はだ》に茶褐色《ちゃかっしょく》の縞....
「夢鬼」より 著者:蘭郁二郎
紅く可愛いい唇で……」 黒吉は、知っている限りの美文を並べると、「靨が指先きを
吸込むように……」 そういって、彼女のふくよかな頬を、指でつついた。 「いたい....
「半島一奇抄」より 著者:泉鏡花
うほどに、あなた、だんだん腹這いにぐにゃぐにゃと首を伸ばして、ずるずると鰯の山を
吸込むと、五|斛、十斛、瞬く間に、満ちみちた鰯が消えて、浜の小雨は貝殻をたたいて....
「鱗粉」より 著者:蘭郁二郎
硝子になっていて、白昼電燈が適当な柔かさをもって輝いてい、床には、ふかふかと足を
吸込む豪奢な絨毯が敷きつめられてあった。 それらの様子を、三人が呆然と見詰め、....