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吸音
「吸音〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
吸音の前後の文節・文章を表示しています。該当する5件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「黒死館殺人事件」より 著者:小栗虫太郎
手をつけぬように云いつけてあるんだ。無論それが閉じられてしまえば、この一劃には、
吸音装置が完成して、まず残響に対しては無響室に近くなってしまうからだ。だから、僕....
「橇」より 著者:黒島伝治
声が出ないことがあった。 彼は、シベリヤへ来るまで胸が悪くはなかった。肺尖の呼
吸音は澄んで、一つの雑音も聞えたことはなかった。それが、雪の中で冬を過し、夏、道....
「地球要塞」より 著者:海野十三
ートルの声を待っていたのだ。 「おお、そうか。では――テレビジョン、点《つ》け!
吸音器《きゅうおんき》開け!」 私は、命令した。 壁間《へきかん》に、ぽッと....
「録音集」より 著者:豊島与志雄
りでなく、ひいては胃中の液体の音も聞きとられ、やがては、些細な気管の故障にも、呼
吸音が聞き分けられた。そうなると、もう停止するところを知らず、平常でも、肺に出入....
「ジャン・クリストフ」より 著者:豊島与志雄
言葉と一致してることがめったにないその身振りよりも、また、大袈裟《おおげさ》な呼
吸音の交じってる嗄《しわが》れた※音的なその言葉よりも、多くは彼の人柄そのものか....