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吸飲
「吸飲〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
吸飲の前後の文節・文章を表示しています。該当する7件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「思い出す事など」より 著者:夏目漱石
を四間《よま》ともに吾有《わがゆう》とした。余は比較的閑寂な月日の下《もと》に、
吸飲《すいのみ》から牛乳を飲んで生きていた。一度は匙《さじ》で突き砕《くだ》いた....
「武装せる市街」より 著者:黒島伝治
ネなどの暗号だ。 拒毒運動者はそれと戦った。 その輸入は禁止されていた。その
吸飲も禁止されていた。 彼等に云わすと、阿片戦争以来、各国の帝国主義が支那民族....
「二つの途」より 著者:豊島与志雄
逃げ込んだ。 昼の食事を済した後で、彼女は暫く画室にはいった。 午後、彼女は
吸飲《すいのみ》を取って啓介に含嗽をさした。うっかりしていた拍子に、
吸飲の水を啓....
「上海の渋面」より 著者:豊島与志雄
外視してただ賭博そのものだけを享楽してるようである。その顔付は、傍の小房内で阿片
吸飲に陶然としてる人々のそれと、ちょっと見たところでは区別がつかない。斯かる賭博....
「息を止める男」より 著者:蘭郁二郎
けて行く中には何時しかそれが恍惚の夢を齎すのだ、斯う習慣になってくると今度はその
吸飲量を増さなければ満足しなくなる、馥郁たる幻を追うことが出来なくなる。それと同....
「人魚謎お岩殺し」より 著者:小栗虫太郎
た多血質の身体をしていた。おまけに、台詞以外には吃る癖もあり、かつは永らくの阿片
吸飲者でもあって、皮膚にはどこか薄気味悪い――まるで象皮腫のそれのような浮腫が一....
「赤げっと 支那あちこち」より 著者:国枝史郎
奥町(ここは支那町なのだ)の、龕華楼という家で、官許の阿片窟なのだ。即ち、阿片を
吸飲しないことには命があぶないという迄になっている中華民国人のために、その阿片常....