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吹寄せ
「吹寄せ〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
吹寄せの前後の文節・文章を表示しています。該当する4件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「観画談」より 著者:幸田露伴
そういうもののあることを見せていた。右手に鐘楼があって、小高い基礎の周囲には風が
吹寄せた木の葉が黄色くまたは赭く湿れ色を見せており、中ぐらいな大さの鐘が、漸く逼....
「美しき死の岸に」より 著者:原民喜
《まどぎわ》の椅子を離れて、受附のところへ歩いて行った。と、さきほどまで彼の頬に
吹寄せていた生温かいが不思議に冷気を含んだ風の感触は消えていた。だが、何かわから....
「廃墟から」より 著者:原民喜
《びん》が気味悪く残っている処《ところ》や、鉄兜《てつかぶと》ばかりが一ところに
吹寄せられている処もあった。 私はぼんやりと家の跡に佇《たたず》み、あの時逃げ....
「大菩薩峠」より 著者:中里介山
いところだが、もし、あれが人間であるとすれば、洲崎沖あたりで船が沈み、それが岸へ
吹寄せられたものであろう、おそらく土地の漁師などではあるまい」 「そうでしょうか....