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吹返し
「吹返し〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
吹返しの前後の文節・文章を表示しています。該当する7件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「髪切虫」より 著者:夢野久作
も喰われず、太陽神にも叱られずに二千年後の今日、輪廻転生の道理に恵まれて、呼吸を
吹返して来たものか、その辺のところがサッパリ判明しなかったが、やがて間もなく、そ....
「姉川合戦」より 著者:菊池寛
鑓にて突きたれど、真柄物ともせず、大太刀をもって払い斬りに斬りたれば、匂坂が甲の
吹返しを打ち砕き、余る太刀にて鑓を打落す。式部が弟五郎次郎、兄をかばわんとて、立....
「長篠合戦」より 著者:菊池寛
進んで決死の戦いをすべし。 二、場数ある味方の士に親しみ手本とす。 三、敵の冑の
吹返し俯き、指物動かずば剛敵、
吹返し仰むき、指物動くは、弱敵なり。 四、槍の穂先....
「西洋人情話 英国孝子ジョージスミス之伝」より 著者:三遊亭円朝
思うように往き立ちません所へ、清次から十円という纒まった金を恵まれましたので息を
吹返し、まア/\これでお米を買うが宜しいとか、店賃を納めたが宜かろうとか、寒いか....
「李陵」より 著者:中島敦
る。この荒療治のおかげで、不幸にも蘇武は半日|昏絶《こんぜつ》したのちにまた息を
吹返した。且※侯《そていこう》単于はすっかり彼に惚《ほ》れ込んだ。数旬ののちよう....
「超人鬚野博士」より 著者:夢野久作
君に味方しなければならない事をこの時、既に既に自覚していた。貴婦人は最早、呼吸を
吹返している。ただキマリが悪いために狸の真似をしている事実を、吾輩はチャンと診断....
「飛騨の怪談」より 著者:岡本綺堂
宝物である。忠一も霎時は飽かず眺めていたが、やがて手に取って打返して見ると、兜の
吹返しの裏には、「飛騨判官藤原朝高」と彫ってあった。 「飛騨判官というのは何者で....