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「吹通し〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

吹通しの前後の文節・文章を表示しています。該当する4件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
あらくれ」より 著者:徳田秋声
うな家を捜してあるいた。 「……上さんを離縁しろなんて言っていましたよ」 風の吹通しな水辺の一品料理屋でアイスクリームや水菓子を食べながら、順吉は話した。 「....
海異記」より 著者:泉鏡花
沖、江見和田などの海岸は、風に向いたる白帆の外には一重の遮るものもない、太平洋の吹通し、人も知ったる荒磯海。 この一軒屋は、その江見の浜の波打際に、城の壁とも....
みみずのたはこと」より 著者:徳冨健次郎
始、雲雀は鳴いて居たが、初めて田舎のあばら家住居をする彼等は、大穴のあいた荒壁、吹通しの床下、建具は不足し、ある建具は破れた此の野中の一つ家と云った様な小さな草....
葛飾砂子」より 著者:泉鏡花
一ツ行き二ツ行き、遠方に小さく、釣をする人のうしろに、ちらちらと帆が見えて海から吹通しの風|颯と、濡れた衣の色を乱して記念の浴衣は揺めいた。親仁はうしろへ伸上っ....