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吾儕
「吾儕〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
吾儕の前後の文節・文章を表示しています。該当する11件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「岩石の間」より 著者:島崎藤村
まり》、百姓は百姓、自分等は自分等というような主人公の嘆息であの本は終ってるが、
吾儕《われわれ》にも矢張《やっぱり》ああいう気分のすることがあるよ。僕などはこれ....
「旧主人」より 著者:島崎藤村
、まるで読めない」と旦那様はその紙を投出しました。 「成程、御若い方の読むんで、
吾儕《われわれ》の相手になるものじゃありません。ここの処なざあ、細い線《すじ》の....
「並木」より 著者:島崎藤村
りゃ不可《いかん》よ」と言って、相川は原の方を見て、「君も引越して来たら、是非|
吾儕《われわれ》の会の為に尽力してくれ給え」 「何卒《どうぞ》、原先生にも御話を....
「新生」より 著者:島崎藤村
、菅《すげ》の二人も弔いにやって来ていた。三人とも亡くなった人の同窓の友だ。
「
吾儕《われわれ》の仲間はこれだけかい」
と菅は言って、同じ卒業生仲間を探《さが....
「名君忠之」より 著者:夢野久作
州で危いのはまず黒田と細川(熊本)であろう……と備後殿(栗山)も美作殿(黒田)も
吾儕に仰せ聞けられたでのう。そのような折柄に、左様な申立てで塙代奴を取潰いて、薩....
「家」より 著者:島崎藤村
と三吉は言ってみた。「福ちゃんの旦那さんに成ろうという人じゃないか……行く行くは
吾儕の弟じゃないか……」 お雪は答えなかった。 冷しい風の来るところを択んで....
「家」より 著者:島崎藤村
、ここで失敬します」 という言葉を残して置いて、大島先生は電車から降りた。 「
吾儕に媒酌人をしてくれた先生だったけナア」 こう思って、三吉が見送った時は、酒....
「みみずのたはこと」より 著者:徳冨健次郎
をとる。心が畑か、畑が心か、兎角に草が生え易い。油断をすれば畑は草だらけである。
吾儕の心も草だらけである。四囲の社会も草だらけである。
吾儕は世界の草の種を除り尽....
「戦場」より 著者:夢野久作
の鑑別方法である。戦場から退却きたさに、自分自身で作る卑怯な傷の診察し方である。
吾儕軍医はこれを自傷……略してS・Wと名付けている。すなわちS・Wの特徴は生命に....
「名娼満月」より 著者:夢野久作
期に及んで満月が二人の切ない情を酌まず、売女らしい空文句を一言でも吐かしおって、
吾儕を手玉に取りそうな気ぶりでも見せたなら最後の助。こっちは元より棄てた一生。一....
「残されたる江戸」より 著者:柴田流星
)おんま(馬)がさんびき(三頭)ヒン/\/\(啼き声) 先ずざっとこうである。
吾儕はかくも趣味ある変化に富んだ実物教育を、祖父母や乳母から口ずからに授けられて....