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「吾嬬〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

吾嬬の前後の文節・文章を表示しています。該当する6件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
青年」より 著者:森鴎外
のである。又してもこの部屋であの態度を見たらどうだろうなどと思われる。脱ぎ棄てた吾嬬コオト、その上に置いてあるマッフまでが、さながら目に見えるようになるのである....
十二支考」より 著者:南方熊楠
に到り、前日自身に代って水死した弟橘媛《おとたちばなひめ》を追懐して東南を望み、吾嬬《あずま》はや、と三たび嘆じた。それから東国をアズマと呼ぶとある。鳥が鳴くア....
メーデーに備えろ」より 著者:宮本百合子
の品物を作らせられる関係上ブッ倒れるまでコキ搾られている。 現に十五六日前にも吾嬬の方のゴム工場で、戦争用毒ガスマスクなどを作る仕事が忙しいため強制残業がつづ....
大正十二年九月一日よりの東京・横浜間大震火災についての記録」より 著者:宮本百合子
間にはさまって浮いて居る。女は上向き男は下向、川水が血と膏《あぶら》で染って居、吾嬬橋を工兵がなおして居る。 ◎殆ど野原で上野の山の見当さえつけると迷わずにか....
大菩薩峠」より 著者:中里介山
、実はすなわち神人……と呼ばれ給うたヤマトオグナの皇子が、このところに立って、「吾嬬《あがつま》はや」とやるせなき英雄的感傷を吐かれて以来、この地点より見ゆる限....
大菩薩峠」より 著者:中里介山
う頃合いの女夫仲《めおとなか》でござんしてな、ところはやはり大津の浜辺、御存じの吾嬬川《あづまがわ》の石場の浜へ打上げられたのが、しっかりと抱き合った美しい年頃....