吾木香[語句情報] » 吾木香

「吾木香〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

吾木香の前後の文節・文章を表示しています。該当する4件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
神州纐纈城」より 著者:国枝史郎
人の屋敷を出発した。土用明けの富士の裾野、鍵手ヶ原は朝|靄立ちこめ桔梗、女郎花、吾木香など、しとどに露に濡れている。 「いつまでお見送り願っても容易に名残りは尽....
清貧の書」より 著者:林芙美子
目、第九番目、山の兵営からの手紙は頬を染めるような文字で埋《うま》っている。――吾木香《われもかう》すすきかるかや秋くさの、さびしききはみ、君におくらむ。とても....
月夜のあとさき」より 著者:津村信夫
みんな蕎麦畑になるのである。 山の月をみるためには、畳を敷いた坊の廊下に、薄や吾木香が供えられた。 蕎麦を打つのは、家内総出であって、少年と雖ども心得ている....
源氏物語」より 著者:紫式部
のつまにする萩の花などはお顧みにならずに、不老の菊、衰えてゆく藤袴、見ばえのせぬ吾木香などという香のあるものを霜枯れのころまでもお愛し続けになるような風流をして....