呆れ返る[語句情報] »
呆れ返る
「呆れ返る〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
呆れ返るの前後の文節・文章を表示しています。該当する8件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「イワンとイワンの兄」より 著者:渡辺温
向いてこう云いました。 『イワン。お前は兄さんと引きかえて、まことに我が子ながら
呆れ返る程の馬鹿で困る。お前には、畑やお金なぞをいくら分けてやったところで、どう....
「街頭から見た新東京の裏面」より 著者:杉山萠円
近に見せている気分は、この気味合いを最も明らかに見せているので、一言で云えば、唯
呆れ返るほかはないのである。 彼等は避難民バラックに居て、芸者を落籍《ひか》せ....
「灯台鬼」より 著者:大阪圭吉
り水も、胎児の保護を終えた軽やかな羊水であったのか、とわれながらいまさらのように
呆れ返るのだった。そして可愛い初孫の顔を見た瞬間に、勃然として心の底に人間の弱さ....
「煩悩秘文書」より 著者:林不忘
くんなさいましよ。さっきぶらりと、気が抜けたような顔をして帰ってまいりましてね、
呆れ返るの雨蛙じゃアありませんか。」 「いや、お内儀《かみ》にさんざ叱られた後ら....
「八ヶ嶽の魔神」より 著者:国枝史郎
に知らせずに担ぎ込んだのだろう? ……人に担がれても知らないほど、眠っていたとは
呆れ返るな……とにかく屋敷の様子を見よう」 葉之助は立ち上がった。 まず正面....
「大菩薩峠」より 著者:中里介山
あり、弁信が即ちお喋りであることを、まだよく知らないから、一気にまくし立てられて
呆れ返るばかりでありましたが、弁信の減らず口はまだ続きました。
「ねえ、米友さん....
「不肖の兄」より 著者:豊島与志雄
それからまた、お前に向って、俺は今夜お前の通夜をしてやるんだ……とね。 お前は
呆れ返るだろう。僕だって自分に呆れてる。だからこう大急ぎに話を進めているんだ。 ....
「停車場の少女」より 著者:岡本綺堂
まだ若うございました。今考えますと、よくあんなお転婆が出来たものだと、自分ながら
呆れ返るくらいでございます。しかしまた考えて見ますと、今ではこんなお転婆も出来ず....