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呉音
「呉音〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
呉音の前後の文節・文章を表示しています。該当する8件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「国語音韻の変遷」より 著者:橋本進吉
などの語尾イは、もとngである)、入声の語尾のpはフ、kはクまたはキになり、tは
呉音ではチになったが、漢音ではtの発音を保存したようである(仮名ではツと書かれて....
「「いき」の構造」より 著者:九鬼周造
が、当時の婦女風俗を上流、中流、下流の三に分って描いている。なお仏教語として品を
呉音《ごおん》で読んで極楽浄土の階級性を表わす場合もあるが、広義における人事関係....
「十二支考」より 著者:南方熊楠
と呼んだその名がわずかに程ヶ谷辺に延宝年間まで残り在《い》たのだ。氈和名カモ、褥
呉音ニク、氈にも褥にもなったので、羚羊をニクともカモシシまたカモシカというといえ....
「言葉の不思議」より 著者:寺田寅彦
ている。gn をロシア流に hn にする一方で、「忿怒」から「心」を取り去って、
呉音で読めば hnn である。 英語の gnarl は「うなる」に通じる。「が....
「植物一日一題」より 著者:牧野富太郎
いるだけである。 右の※の字は※の字の誤り、これは萱と同字で、その漢音はケン、
呉音はクヮン、共に忘れる意である。 イタヤカエデ 日本産のカエデ類(Acer)....
「法然行伝」より 著者:中里介山
弥陀経転読のことを法然に尋ねた処、 「源空も毎日阿弥陀経三巻を読みました。一巻は
呉音、一巻は唐音、一巻は訓でありました。けれども今は一向称名の外には他のことはい....
「木綿以前の事」より 著者:柳田国男
の諸県でケンズイという語は、『閑田耕筆』にもすでに注意しているごとく、「間食」の
呉音であって寺家から出た言葉らしいが、是を東国の小昼飯の意味に農村では用いており....
「母の手毬歌」より 著者:柳田国男
なく、ケンズイと字音で呼んだのが古いことであった。食をシーまたはスイーと読むのは
呉音というもので、仏教を学んだ人はみな
呉音をつかっていた。たぶんは大きな寺などに....