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告げ
「告げ〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
告げの前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「開化の良人」より 著者:芥川竜之介
です。ですから彼が三十分ばかり経って、会社の宴会とかへ出るために、暇《いとま》を
告げて帰った時には、私は思わず立ち上って、部屋の中の俗悪な空気を新たにしたい一心....
「或敵打の話」より 著者:芥川竜之介
、とうとう一封の書を家に遺して、彼等の後《あと》を慕うべく、双親《ふたおや》にも
告げず家出をした。
彼は国境《くにざかい》を離れると、すぐに一行に追いついた。....
「おしの」より 著者:芥川竜之介
を話した。衆徳《しゅうとく》備り給う処女《おとめ》マリヤに御受胎《ごじゅたい》を
告げに来た天使のことを、厩《うまや》の中の御降誕のことを、御降誕を
告げる星を便り....
「西郷隆盛」より 著者:芥川竜之介
る仮定の上に立って云えば、君の説は正しいでしょう。」
本間さんの議論が一段落を
告げると、老人は悠然とこう云った。
「そうしてその仮定と云うのは、今君が挙げた加....
「将軍」より 著者:芥川竜之介
たまま、年下の男の後《うしろ》に立った。が、彼等を突殺す前に、殺すと云う事だけは
告げたいと思った。
「※《ニイ》、――」
彼はそう云って見たが、「殺す」と云う....
「侏儒の言葉」より 著者:芥川竜之介
に傾聴するばかりだった。その内に船は岸に泊した。船中の客は別れるのに臨んで姓名を
告げるのを例としていた。書生は始めて益軒を知り、この一代の大儒の前に忸怩《じくじ....
「秋山図」より 著者:芥川竜之介
宿図《うやししゅくず》や自寿図《じじゅず》のような傑作も、残っているということを
告げました。
「前にお話するのを忘れたが、この二つは秋山図同様、※苑《かいえん》....
「運」より 著者:芥川竜之介
に夫婦《みょうと》になってくれと申したそうでございます。」
「成程。」
「夢の御
告げでもないならともかく、娘は、観音様のお思召《おぼしめ》し通りになるのだと思っ....
「霊界通信 小桜姫物語」より 著者:浅野和三郎
。で、私の臨終が近づきました時には、私は若月を庭前へ召んで貰って、この世の訣別を
告げました。『汝にもいろいろ世話になりました……。』心の中でそう思った丈でしたが....
「霊訓」より 著者:浅野和三郎
を有っている。真に迷霧が覚めるのは肉の眼が閉ずる時、換言すれば、地上生活が終りを
告げる時で、そこで初めて地上の教会、地上の神学の偽瞞に気がつき、大至急訂正を試み....
「アグニの神」より 著者:芥川竜之介
いは五十年来、一度も外れたことはないのですよ。何しろ私のはアグニの神が、御自身御
告げをなさるのですからね」 亜米利加人が帰ってしまうと、婆さんは次の間の戸口へ....
「杜子春」より 著者:芥川竜之介
それを聞いて、おれも安心した。ではおれは行って来るから」 老人は杜子春に別れを
告げると、又あの竹杖に跨って、夜目にも削ったような山々の空へ、一文字に消えてしま....
「初雪」より 著者:秋田滋
変ることもなく続くであろう。が、彼女にとってはすべてが終ってしまう。永遠に終りを
告げてしまうのだ。自分はもうこの世のどこにも居なくなっているであろう。そう思うと....
「良夜」より 著者:饗庭篁村
の手紙を渡せば、その人は受取りて表書の名を見るより涙を溢して悦び、口早に女房にも
告げ神仏の来臨の如く尊敬して座敷へ通し、何はさて置き伯父の安否を問い、幾度か昔救....
「スリーピー・ホローの伝説」より 著者:アーヴィングワシントン
っついているさまは、まるで風見の鶏が、彼の細い首のうえにとまって、風の吹く方向を
告げているようだった。風の強い日に彼が丘の背を大股で歩き、洋服をばくばくと風にな....