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告げる
「告げる〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
告げるの前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「おしの」より 著者:芥川竜之介
ごじゅたい》を告げに来た天使のことを、厩《うまや》の中の御降誕のことを、御降誕を
告げる星を便りに乳香《にゅうこう》や没薬《もつやく》を捧《ささ》げに来た、賢《か....
「西郷隆盛」より 著者:芥川竜之介
る仮定の上に立って云えば、君の説は正しいでしょう。」
本間さんの議論が一段落を
告げると、老人は悠然とこう云った。
「そうしてその仮定と云うのは、今君が挙げた加....
「侏儒の言葉」より 著者:芥川竜之介
に傾聴するばかりだった。その内に船は岸に泊した。船中の客は別れるのに臨んで姓名を
告げるのを例としていた。書生は始めて益軒を知り、この一代の大儒の前に忸怩《じくじ....
「或る女」より 著者:有島武郎
った時、破れたのだろうか。なんだかそうらしくも思えた。それともあすの船出の不吉を
告げる何かの業《わざ》かもしれない。木村との行く末の破滅を知らせる悪い辻占《つじ....
「野菊の墓」より 著者:伊藤左千夫
も知らせるがよいと言いますから、それではとて取敢《とりあえ》ずあなたのお母さんに
告げると十八日の朝飛んできました。その日は民子は顔色がよく、はっきりと話も致しま....
「惜みなく愛は奪う」より 著者:有島武郎
であろうとも――愛の本質を、与える本能として感ずることが出来ない。私の経験が私に
告げるところによれば、愛は与える本能である代りに奪う本能であり、放射するエネルギ....
「クララの出家」より 著者:有島武郎
末世の罪人、神の召によって人を喜ばす軽業師なるフランシスが善良なアッシジの市民に
告げる。フランシスは今日教友のレオに堂母で説教するようにといった。レオは神を語る....
「去年」より 著者:伊藤左千夫
惨状見るにたえないから、とうに出てしまおうとしたのだけれど、主人の顔に対して暇を
告げるのが気の毒でたまらず、躊躇しながら全部の撲殺を見てしまった。評価には一時四....
「空中漂流一週間」より 著者:海野十三
俺たち二人は、火を背負いながら地上に飴のように叩きつけられて、この世におさらばを
告げることになるだろうよ」 「……」 「おい、お前は思いきりのわるい奴だな、キン....
「霊訓」より 著者:浅野和三郎
を有っている。真に迷霧が覚めるのは肉の眼が閉ずる時、換言すれば、地上生活が終りを
告げる時で、そこで初めて地上の教会、地上の神学の偽瞞に気がつき、大至急訂正を試み....
「明日」より 著者:井上紅梅
。地上には糸車が静かに立っている。ようやくのことで單四嫂子の涙交りの宣告が終りを
告げると、※の辺が腫れ上がって非常に大きくなっていた。あたりの模様を見ると実に不....
「杜子春」より 著者:芥川竜之介
それを聞いて、おれも安心した。ではおれは行って来るから」 老人は杜子春に別れを
告げると、又あの竹杖に跨って、夜目にも削ったような山々の空へ、一文字に消えてしま....
「鴨の喜劇」より 著者:井上紅梅
訪問していたが、時に依ると子供等が 「エロシンコ先生、彼等に足が生えましたよ」と
告げると、彼は非常に嬉しそうに 「おお……」 と、微笑むのであった。 それは....
「西航日録」より 著者:井上円了
学生千百送吾行、鉄車将動煙先発、万歳声埋汽笛声。 (意を決してこの日東京に別れを
告げる。ときに学生千余人がわが旅立ちを送ってくれた。汽車の動かんとするに煙がまず....
「ベートーヴェンの生涯」より 著者:ヴェーゲラーフランツ・ゲルハルト
生涯中の最も幸福な瞬間の一つとなるだろう。いつその瞬間が来るか、まだ明確にそれを
告げることができない。――少なくとも君たちにいいたいことは、そのとき僕がずっと成....