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呪咀
「呪咀〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
呪咀の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「侏儒の言葉」より 著者:芥川竜之介
べつ》している。若し理性に終始するとすれば、我我は我我の存在に満腔《まんこう》の
呪咀《じゅそ》を加えなければならぬ。しかし世界の賞讃《しょうさん》に酔った Ca....
「神州纐纈城」より 著者:国枝史郎
なるまい。行って見よう。自分の醜い宿命を真正面から見るということも、自分のような
呪咀われた者には、時あって必要な事かも知れない。そうだ、ともすれば鈍ろうとする復....
「反戦文学論」より 著者:黒島伝治
一九一九年)に発表された。 表現派は、多く、戦争に反対し、その悲惨、その暴虐を
呪咀し、絶叫してはいるが、唯心論的で、たゞ、主観的な強調に終始している。ブルジョ....
「ウィリアム・ウィルスン」より 著者:佐々木直次郎
入ると、はげしく彼を突きはなした。彼が壁につき当ってよろめいているあいだに、私は
呪咀の言葉とともに扉をしめて、彼に剣を抜けと命じた。彼はほんのちょっとのあいだ躊....
「くろがね天狗」より 著者:海野十三
悩みあった。 「とにかく権四郎が悪い。あれは恋敵の高松半之丞に違いない。半之丞の
呪咀が、彼を文字どおりの悪鬼にかえたのだ」 「うん、なるほど。そういえばなァ」 ....
「転機」より 著者:伊藤野枝
卑劣で臆病な俗衆はいよいよ増長して調子を高める。しかし、たとえ千万人の口にそれが
呪咀されていても、私は自身の道に正しく踏み入る事のできたのは、何の躊躇もなく充分....
「霊界通信 小桜姫物語」より 著者:浅野和三郎
でも私としては、全然そう言った厭らしい祈願にはかかり合わないことにして居ります。
呪咀が利く神は、あれは又別で、正しいものではないのでございます。話の種子としては....
「最古日本の女性生活の根柢」より 著者:折口信夫
いようだ。事実いろいろの名を持った神である。名を人格の一部と見て、本名を知れば、
呪咀なども自在に行うことができるものと見たところから、なるべく名を周知させぬよう....
「貞操問答」より 著者:菊池寛
しない、夫人の増上慢に、……その無残な仕打に、良人として、いな一人の人間として、
呪咀の叫びを上げずにはいられなかった。 (俺は、キレイ事が好きだった。平安を愛し....
「安吾の新日本地理」より 著者:坂口安吾
八ツの女の子がベロをだしたり、何か汚らしく喚いたりする。その憎々しげな表情から、
呪咀の言葉をわめきちらしているのだろうと想像できる。また、男の子は、石をぶつける....
「妖怪談」より 著者:井上円了
、どうかしてこれを防ぎたいものだといろいろ工夫をしたけれども、致し方がないので、
呪咀や祈祷やなんぞをしてもらいましたが、一向ききめがないので、日々苦痛は勝るのみ....
「二葉亭追録」より 著者:内田魯庵
いても権力階級の存在は社会組織上止むを得ざるものと見做し、渠らに味方しないまでも
呪咀するほどに憎まなかった。 二葉亭はヘルチェンやバクーニンを初め近世社会主義....
「四十年前」より 著者:内田魯庵
の思潮は世間の大勢で如何ともする事が出来ないのを、官僚も民間も切支丹破天連の如く
呪咀して、惴々焉としてその侵入を防遏しようとしておる。当年の若い伊井公侯なら恐ら....
「ファウスト」より 著者:ゲーテヨハン・ヴォルフガング・フォン
ってくれ。それが出来んと云うなら、容赦はない。何世紀立っても消えない、一番ひどい
呪咀で、君を咀うまでだ。
メフィストフェレス
どうもわたしには、人間の裁....
「粟田口霑笛竹(澤紫ゆかりの咲分)」より 著者:三遊亭円朝
も晴れるというのですが、是は田舎気質の婆さんだから屹度晴れるかも知れませんよ、お
呪咀さえ利きますから、実はその婆さんを一緒に連れてまいりました処、万年町さんが来....