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「呪言〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

呪言の前後の文節・文章を表示しています。該当する10件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
十二支考」より 著者:南方熊楠
『トランスカウカシア』英訳三五五頁)。一八三九年死んだ北インド王ランジットシンは呪言を書いた宝石を右臂の皮下に納めおったので、百事思うままに遂げたというは人造如....
十二支考」より 著者:南方熊楠
蛇名を挙げたるを見るに、竜王の名多し。仏経の竜は某々の蛇にほかならぬからだ。その呪言は、〈我諸竜王を慈《いつく》しむ、天上および世間、わが慈心を以て、諸|恚毒《....
十二支考」より 著者:南方熊楠
※《はなかわ》を造り往きて白樹下に坐す。彼貧なりし時この樹下に眠り、夢に不思議な呪言を感得しいた。かくと知らぬ王女は玉を嚥んで懐妊し、処女二十人伴れてこの樹下へ....
十二支考」より 著者:南方熊楠
鏖殺《みなごろし》と来た。処へ二児の養育者ヴァルミキ仙来って、惻隠の情に堪えず、呪言を唱えてことごとく蘇生せしむ。 羅摩王、宮に還って馬牲をやり直さんとし、隣....
十二支考」より 著者:南方熊楠
宮の門まで往ったが堅く闔《と》ざされてヤモリが一疋番しおり、この金剛石門は秘密の呪言で閉じられいるから入る事は叶《かな》わぬと語る。鬼王あるいは諛《へつら》い、....
十二支考」より 著者:南方熊楠
球人の伝説に、毒蛇ハブと蜈蚣《むかで》は敵でハブ到底蜈蚣にかなわない。因って次の呪言を唱えるとハブ必ず逃げ去る。その呪にいわく、ヨーアヤマダラマダラ(以下訳語)....
夢は呼び交す」より 著者:蒲原有明
。」 「これこそは真言である」といって鶴見は涙を流さんばかりにうれしがる。そして呪言のようにこの問答を繰り返し口に誦している。こんな問答のうちにも、栂尾上人の夢....
歌の円寂する時」より 著者:折口信夫
藤原の都の事と思われる。一体、日本の歌謡は、出発点は享楽者の手からではなかった。呪言・片哥・叙事詩の三系統の神言が、専門家の口頭に伝承せられていたのが、国家以前....
平賀源内捕物帳」より 著者:久生十蘭
ことを、繰返し繰返し仰せられます。痴話のなんのという段ではなく、顔を蒼白ませて、呪言《のろい》のように言われるのですから、さすがのあちきも恐しくなり、従って心も....
野草雑記・野鳥雑記」より 著者:柳田国男
の鳥は成人にも怖れられた。鵺は単に未明の空を飛んで鳴くために、その声を聴いた者は呪言を唱え、鷺も梟も魔の鳥として、その異常な挙動を見た者は祭をした。前に掲げた時....