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味わわせる
「味わわせる〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
味わわせるの前後の文節・文章を表示しています。該当する7件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「映画雑感(Ⅳ)」より 著者:寺田寅彦
に賛美すべきものであるような錯覚を起こさせピストルの音によって一種の快いスリルを
味わわせる。映画というものは実際恐ろしい魔術だと思われる。 (昭和十年六月、渋柿)....
「百銭」より 著者:宮本百合子
を与え、思い出すたびにこの世には祝福された金というものも間々あることを嬉しく心に
味わわせる力を持っている。 金のことについて話すのをきき、こんな感銘を与えられ....
「ジャン・クリストフ」より 著者:豊島与志雄
好奇心をそなえていた。貴重な天稟《てんぴん》であって、常に新しい心で永遠の新味を
味わわせる、清新な眼をそなえていた。自由で広大で崇高な心地がするその内的世界のう....
「映画雑感(Ⅴ)」より 著者:寺田寅彦
見物に行っても味わうことの六かしいと思われる競馬というスポーツの最高度のスリルを
味わわせる映画で、すべての物語の筋道などは、ただこのクライマックスの競馬の場面の....
「八犬伝談余」より 著者:内田魯庵
文人の藁本の今に残存するものは数多くあるが、これほど文人の悲痛なる芸術的の悩みを
味わわせるものはない。 が、悲惨は作者が自ら筆を持つ事が出来なくなったというだ....
「古寺巡礼」より 著者:和辻哲郎
いる。まわりの広場は雑草の繁るにまかせてあって、いかにも荒廃した古寺らしい気分を
味わわせる。 講堂の横の扉のところで案内の僧が立ち留まると、どうだ見るかとZ君....
「味覚の美と芸術の美」より 著者:北大路魯山人
たならば、それはいかなる名料理人が心を砕いて料理するとしても、大根の美味を完全に
味わわせることは出来ない。天の成せる大根の美味は、新鮮な大根以外にこれを求めるこ....