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味噌漬
「味噌漬〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
味噌漬の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い：新字新仮名]
「俊寛」より 著者:芥川竜之介
じゅん》は、三人の魔女なぞを遣《つかわ》すよりも、六牙象王《ろくげのぞうおう》の
味噌漬《みそづ》けだの、天竜八部《てんりゅうはちぶ》の粕漬《かすづ》けだの、天竺....
「旧主人」より 著者:島崎藤村
っ》て御気毒ですねえ」 「否《いいえ》、どう致しやして。家で造《こしら》えやした
味噌漬《みそづけ》で、召上られるような品《もの》じゃごわせんが」 「それは何より....
「紅黄録」より 著者:伊藤左千夫
きを得たとき、姉は茶をこしらえて出てきた。茶受けは予の先に持参した菓子と、胡瓜の
味噌漬け雷干の砂糖漬けであった。予が好きだということを知っての姉の用意らしい。 ....
「名人長二」より 著者:三遊亭円朝
に置いて、 政「温いからおあがり、お夜食は未だゞろうね、大澤さんから戴いた鰤が
味噌漬にしてあるから、それで一膳おたべよ」 長「えゝ有がとうがすが、今喰ったば....
「新釈諸国噺」より 著者:太宰治
無事長久の有様ではあったが、若大将ひとり怏々として楽しまず、女房の毎夜の寝物語は
味噌漬がどうしたの塩鮭の骨がどうしたのと呆れるほど興覚めな事だけで、せっかくお金....
「関牧塲創業記事」より 著者:関寛
労苦を取りて休まず。移住後は滋養の為めとて在東京周助｜妻より蒲焼及び鯛サワラ等の
味噌漬其他舶来品の滋養物を絶えず送られて好みつつ喰するも、次第に衰弱せり。或は温....
「次郎物語」より 著者:下村湖人
軸は文庫の左がわにつるしてあった。 そのうちに、大きな汁鍋が二つと握飯に沢庵や
味噌漬を盛りあわした、鉢や、重箱や、切溜などが十ちかくも運びこまれた。汁鍋は釜敷....
「熊狩名人」より 著者:佐藤垢石
真夏の熊の肉は、殆ど食べられないといってよいでしょう。 肉は、普通すき焼きと
味噌漬けにして食べるのが結構です。春の熊は穴の中にいて食べ物を摂りませんから内臓....
「海豚と河豚」より 著者:佐藤垢石
一等運転手、機関長、水夫長、無電技師に私らである。給仕が第一に運んできたのが鯨の
味噌漬けの焼いたのに、鯨テキである。これは、ほんの前菜に属するらしい。本物は、鯨....
「卵塔場の天女」より 著者:泉鏡花
いが話がある。私も九つぐらいな時だ、よくは覚えていないけれど、七夜には取揚婆が、
味噌漬で茶漬を食う時分だ。まくりや、米の粉は心得たろうが、しらしら明でも夜中でも....
「白峰の麓」より 著者:大下藤次郎
はよいが、冷えたらとても東京の人には食べられまいという。 今朝は汁もない、辛い
味噌漬二切で食事をすます。 暫く焚火を囲みながら、天気の模様を見る。 霧は晴....
「六日月」より 著者:岩本素白
ら南へ清水へ行く通りは、まことに閑かな趣のある所である。昼ならば蘭の花漬け、芹の
味噌漬け、柚味噌の看板の出て居る円徳院の門も、夜なので暗く静かにひそまり返って、....
「生き烏賊白味噌漬け」より 著者:北大路魯山人
、最適とは言えない。同じく肉は締まっても、ぶりはかなり効果的でまず例外である。白
味噌漬けというものは元来高級品であり、且つ味噌そのものからが廉価ではないから、下....
「海にふぐ山にわらび」より 著者:北大路魯山人
り」にして味わい抜いた。 そのふぐの味を、うなぎの蒲焼きの美味さ、まながつおの
味噌漬けの美味さ、まぐろの握りずしの美味さなどに比較しては、全く味なきに等しいも....
「数の子は音を食うもの」より 著者:北大路魯山人
れはにせものである。 数の子を食うのに他の味を滲み込ませることは禁物だ。だから
味噌漬けや粕漬けは、ほんとうに数の子の美味さを知る者は決してよろこばない。醤油に....