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「味噌煮〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

味噌煮の前後の文節・文章を表示しています。該当する10件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
或る夜の武田麟太郎」より 著者:豊島与志雄
を摂っていない酒飲みの腹は、さすがに空いてくる。馬肉の一鍋ぐらいは適度に納まる。味噌煮だから、酒と莨に荒れぎみの咽喉や胃袋には、味噌汁と同様の効果がある。馬肉は....
アド・バルーン」より 著者:織田作之助
に握って、一六の夜ごとに出る平野町の夜店で、一串二厘のドテ焼という豚のアブラ身の味噌煮きや、一つ五厘の野菜|天婦羅を食べたりして、体に油をつけていましたが、私は....
早春」より 著者:豊島与志雄
豚の腸や胃や食道、特別には肝臓と心臓、そのこま切れを竹串にさして、鉄鍋でぐらぐら味噌煮にしたものだが、その鍋をかこんでアルコールを飲むという、この頃たいへんはや....
明日は天気になれ」より 著者:坂口安吾
直径一間もあるまんまるい大きな魚があるが、あの肉と骨と皮をしぼって汁をとり臓物を味噌煮にして食うとアンコウ以上にうまいかも知れぬ。量的に海賊的な食べ物のようだが....
たぬき汁」より 著者:佐藤垢石
数年前上州花咲峠の奥の、武尊山の峭壁に住んでいた野猿を猟師から買い受け、その唇を味噌煮にこしらえて食べたことがあるが、軽い土臭と酸味を持っていて口では言い表わせ....
斎藤緑雨」より 著者:内田魯庵
。 緑雨が一日私の下宿で暮す時は下宿の不味いお膳を平気で喰べていた。シカモ鰍の味噌煮というような下宿屋料理を小言|云い云い奇麗に平らげた。が、率ざ何処かへ何か....
食道楽」より 著者:村井弦斎
漬けてもよし。 ○鰯を煮付になす時梅干一、二個入れて煮れば生臭味を去る。 ○鰯を味噌煮にて食すれば中毒せずという。煮方は鰯を丸のまま頭と臓腑とを取去り、別に赤味....
牛鍋からすき焼へ」より 著者:古川緑波
。これは、ネギマのマグロの如く、牛肉をブツ切りにしたのと、葱も五分に切ったのを、味噌煮で食うのである。これは、如何にも安っぽくて、ゲテな味だったが、こんな店も、....
食道楽」より 著者:村井弦斎
け》 秋 第二百五十八 鰯《いわし》料理 鰯《いわし》の味噌煮《みそに》 秋 第二百五十八 鰯《いわし》料理 鰯《....
」より 著者:吉川英治
運上にゃしぼる 藁で髪ゆい、縄帯しめて―― 痩せた畑を、小作の子が、聞き覚えの味噌煮唄をどなって通った。彦太は、この痩地と百姓との宿命を、呪うように、腕ぐみし....