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呼ばれる
「呼ばれる〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
呼ばれるの前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「十本の針」より 著者:芥川竜之介
でも。……
ただ直覚する人々はそれらの人々よりも幸福である。真面目《まじめ》と
呼ばれる美徳の一つはそれらの人々(直覚するとともに解剖する)には与えられない。そ....
「文章」より 著者:芥川竜之介
黄色《きいろ》に塗《ぬ》った科長室の扉《ドア》の前に立っていた。藤田大佐は科長と
呼ばれる副校長の役をしているのである。保吉はやむを得ず弔辞に関する芸術的良心を抛....
「大導寺信輔の半生」より 著者:芥川竜之介
は彼の嘲笑を感ずる為にも余りに模範的君子だった。彼は「厭《いや》な奴《やつ》」と
呼ばれることには常に多少の愉快を感じた。が、如何なる嘲笑も更に手答えを与えないこ....
「報恩記」より 著者:芥川竜之介
う》です。が、わたしの曝《さら》し首《くび》は、阿媽港甚内《あまかわじんない》と
呼ばれるでしょう。わたしがあの阿媽港甚内、――これほど愉快《ゆかい》な事があるで....
「尼提」より 著者:芥川竜之介
始末《しまつ》をつけなければならぬ。その始末をつけるのが除糞人《じょふんにん》と
呼ばれる人々である。
もう髪の黄ばみかけた尼提《にだい》はこう言う除糞人の一人....
「お時儀」より 著者:芥川竜之介
を生ずる結果らしい。そのまた嗅覚の刺戟なるものも都会に住んでいる悲しさには悪臭と
呼ばれる匂《におい》ばかりである。たとえば汽車の煤煙の匂は何人《なんびと》も嗅《....
「星座」より 著者:有島武郎
ともにおぬいを見やりながら、
「おぬいさん」
といった。渡瀬さんから自分の名を
呼ばれるのはおぬいには始めてだった。
「はい」
おぬいもまじろがずに渡瀬さんを....
「婦系図」より 著者:泉鏡花
はい、」 とこの返事は嬉しそうに聞えたのである。 三十一 名を
呼ばれるさえ嬉しいほど、久闊懸違っていたので、いそいそ懐かしそうに擦寄ったが、続....
「追憶」より 著者:芥川竜之介
一人だった。西川は今は鳥取の農林学校か何かの教授をしている。僕はそののちも秀才と
呼ばれる何人かの人々に接してきた。が、僕を驚かせた最初の秀才は西川だった。 ....
「惜みなく愛は奪う」より 著者:有島武郎
己に取り入れているのを承認する。若し人が私を利己主義者と呼ぼうとならば、私はそう
呼ばれるのを妨げない。若し必要ならば愛他的利己主義者と呼んでもかまわない。苟も私....
「宇宙の始まり」より 著者:アレニウススヴァンテ
ていた。――しかしこれらの星の軌道には、彼らのいうところでは、『助言する神々』と
呼ばれる三〇の別の星がある。そのうちでの首座の神々として一二を選み、その一つ一つ....
「犬」より 著者:アンドレーエフレオニード・ニコラーエヴィチ
るように苦痛なのであった。 次第にクサカの心持が優しくなった。「クサカ」と名を
呼ばれる度に何の心配もなく庭に走り出るようになった。クサカは人の持物になった。ク....
「霊界通信 小桜姫物語」より 著者:浅野和三郎
て無自覚の期間もそう長くはなかったらしい。そうする中にある日不図そなたの声で名を
呼ばれるように感じて眼を覚ましたのじゃ。後で神様から伺えば、これはそなたの一|心....
「歯車」より 著者:芥川竜之介
た。僕はこう云う言葉を見るが早いか、一層反抗的精神の起るのを感じた。それ等の敵と
呼ばれるものは少くとも僕には感受性や理智の異名に外ならなかった。が、伝統的精神も....
「ファラデーの伝」より 著者:愛知敬一
ある金属の面で光が反射する場合に、偏りの面の廻転することは、後にケルが確かめたと
呼ばれるのがそれである。 十月六日。 次にファラデーは、磁気が光に作用するか....